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Goro・とおく

遺言代わりに書き留めています。 自分と自分の周りのこと・・・

カテゴリー「保育園関係」の記事一覧

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踊らされた大捜査線

カミサンの保育園で連続発生していた事件が、
先週、めでたく解決したらしい。

事件とは・・・。

   ・
   ・
   ・

犯行現場は公共団地の一階にある保育園の壁脇。
植栽柵との間、およそ1メートル強程度の空きスペースの
奥まった人目につかないところ。
およそ半年ほど前から、朝方、ここにある種‘爆発物’とも言える
怪しげなモノが置かれるようになった。
複数の発見者の証言では、
この‘爆発物’は切れ目なく週に1~2回、
まるで測ったかのように定点に置かれていた。
遺留品は危険物とも言えず、
警察に通報することもできなかったことから、
止むを得ず保育園関係者が発生するたびに処理を施した。
その甲斐もあり、園児と保護者は危険な目に会うことなく
平穏に通園することができた。

一方、この半年の間、保育園職員の間では、
事件が起きるたびに犯人のプロファイリングを進めていた。

・Aさん
犯行現場を押さえられないってことは
私たちが出勤する前、かなり早い時間帯の犯行かしら?

・Bさん
多分、単独犯じゃないと思います。

・Cさん
そう。絶対にリーダーがいて、監視下に置いていたはずです。

・Dさん
犯行の実行ポイントが寸分もずれていないから、
行動パターンが規則的に出来上がっていますよね。

・Eさん
‘爆発物’の量から想定すると、かなり大柄な犯人だと思います。


このように、犯人像はかなり絞り込めていたが、
実行犯を特定できないまま時間だけが過ぎていった。
それどころか、保育園関係者を嘲笑うかのように
犯行は繰り返されていたのである。

が、

が・・・、

遂に先週、ある職員が現場を目撃し、事件の全貌が判明した。

   ・
   ・
   ・

これが事件のあらましだが、間単にまとめると・・・。

放置されていたのはかなり立派「ウ●チ」。
‘爆発物’の防犯処理にコーヒーの豆カスなどを散布して
対処したものの全て効き目無く、職員は毎度、

『また、やられた!』

『見て見ぬフリしてるなんて、何てマナーが悪いの!』

と、憤り、犯人探しに躍起になっていたそうだ。

職員は、その形状と落とし場所が固定されていることから
犯人を犬に特定し、

【あのスペースに侵入できて、且つ、あの量を落せる】

犬種を探り、
最終的にレトリバーと断定し、
被疑者(犬)を二頭に絞り込んで内偵を進めていたらしい。
その二頭の散歩現場を押さえ、目の前での現行犯逮捕を
目指していたのである。
ところが、驚いたことに、この二頭は無関係だった。


真犯人目撃の場面を再現してみると・・・。

   ・
   ・

朝、園舎の廊下を歩いていた職員が、何気なく壁側ドアの
窓に目をやると、ピンク色の小さな物が動いて見えたらしい。

あらっ、●●ちゃんだ!?
何であんなところにいるんだろう?

そう思った職員が窓越しに覗き込むと、
●●ちゃんがしゃがみこんでいて、こちらに向かって
ニコッと微笑んだそうです。
足元には、いつもの遺留品と同じ形状の「ウ●チ」が
落とされていたことから、その場で職務質問を執行。
すると、●●ちゃんは過去の事件についても
自分の仕業であることを素直に認めたことから、
厳重注意に留め、優しく指導して釈放。
対策本部管理官(園長ですね・笑)に報告して
めでたく一件落着となった。

   ・
   ・

●●ちゃんは、保育園が入った団地の同じ棟の上階に
自宅があり、母親が準備をしている間に、一人で降りてきて
そこで用を足していたのでしょう。

管理官は、保護者には事実を伝えたようですが、

「私も小さい頃は、外でしてましたね」 と、

お母さんは全く驚いた様子もなかったようです。

エッ!!!!

真犯人よりも、こっちのほうに驚愕。(笑)
 

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そこかいッ!?

保育士であるカミサンが担当するクラスには、
対応に苦慮させられる保護者(親)がいるそうだ。
いわゆる‘モンスター’と呼ばれるほどの脅威ではないが、
ほぼそれに近いタイプと思われる。

昨日、カミサンから園であった話を聞かされた。

その人(母親)は、
子供を保育園に預けている時間帯全般にわたり、
何か起きた場合には必ず母親本人に電話連絡することを
求めているらしい。
親は大事な子供を委ねているので、
これ自体は特段におかしい要求ではない。
実際に何かあったら保育園は保護者に連絡する。
この保護者に限ったことではなく、そんなことは言われなくても
保育園側は業務モラルとして認識している。

但し、そこには程度というものがある。
何かあったら・・・は、決して全て連絡するという意味ではない。

例えば、自分の子供が園庭で転んだとしよう。
子供なので時には転んで多少の怪我もするでしょう。
仮に、親である私が見ている前で自分の子供が転び、
顔にスリ傷が付いたらどうするか?
当家じゃツバを付けておしまいです。(笑)
カスリ傷ごときで、その都度医者に行く親はまずいないだろう。
流血したり、手術が必要になったりする怪我で無い限り、
保育園の親(=保育士)だって同様です。
消毒して薬を付け、バンドエイドを貼れば「親」として十分な処置。
自分の子供と同じ感覚になってツバを使わないだけでも上等。(笑)
決してクレームを付けられる内容ではないし、
スリ傷程度でその都度保護者に連絡を入れるなんてありえない。

が、この母親には通じないらしい。

実際に転倒して顔に傷が付いたその翌日、
いつもより1時間も早く保育園に乗り込んできて、

   どうして連絡をくれなかった。
   何かあったら電話で伝えて欲しいと言ってあるはずだ。

早朝からツンツン状態で、こう捲くし立てたそうだ。
どうしても直接文句を言いたかったのだろう。

スリ傷程度でマジか!?

過去、子供同士で引っかき合って顔に傷が付いた時にも
この母親は吼えていったことがあるという。
引っかき合いはよくあることとは言え、
こちらはカスリ傷以上のレベルなので、
保育士としても真摯に受け止めざるを得ない。
程度がひどければ連絡もするだろう。
ただ、他の子供から引っかかれるタイプの子供は、
もともとその子に(引っかき屋の)素地があることが多いそうだ。
この女の子も然り。
先に手を出すのは大抵はこの母親の子供らしい。(笑)

では、逆に、それで相手に傷をつけた場合はどうなる?

保育士は被害者側の親に丁重にお侘びをすることになる。
この母親は、そんな逆の立場の加害者になっていて
その代行で保育士が真剣に謝っている事実を
果たして知っているのだろうか?

ひと通りクレームを付けた後、この母親は

   転んだ時、園庭の砂が目に入ったかもしれないので眼医者に行く。

こう言い放って、都心にある自分の勤務先に向かって行ったそうです。
きっと、「医者に診てもらう」って持ち出せば、
相手を威嚇できるとでも思っているんだろう。

円滑な保育の実現には、
預ける側と受け入れ側がリアルな肌感覚で
コミュニケーションを取らなきゃいけないはず。
そこにビジネスライクな駆け引きを持ち込んでいるのが見え見えで
安っぽく、いやらしい。
キャリアウーマンか何か知らないが、とても癪にさわる。

医者も迷惑だろうなぁ。
そもそも、こんなことで本当に困っている他の患者さんが
待たされることのほうが問題でしょ。
それに、こんな過保護の親に育てられたら、
いつかきっと子供だって息苦しくなってくるだろう。

「その母親、聞いてるだけでマジに腹立つ。
 人間の眼からは何のために涙が出てくるのか? 
 どうして目ヤニが出るのか? 
 医者に行く前に勉強しろ、このアホ! って、諭してやれよ」

そう言ってあげると、

いきさつを披露するにつれ、怒りのマグマを上昇させていた
カミサンが口を開いた。

『でも、あの子、五木ひろしソックリの細い目だから
 絶対に砂なんて入るはずないのよ。あの隙間じゃありえない。
 今度会ったら言ってやる!』

そこかいッ!?(笑)
 


なんかアタマにくるよなぁ

給食費の未納に続いて、最近は保育料の未納問題が騒がれている。カミサンが
保育士を職業にしているせいか、この類の話にはどうしても敏感になってしまう。
というか、憤ってしまう。

なんで世の中こんなに悪い奴が多いんだろうか?

一年以上払わないなんて、最初から払う気などないのだ。加えてその腐った思考で
「どうせ福祉施設だ。俺達は税金を払っているんだから助けるのは当たり前だろう」
くらいの事は簡単に言うのです。そして、こういう奴らに限って確実にズル賢い。
多分、「弱い子どもを預けているんだ。保育料を払わないからといって面倒をみなく
なるはずがない」こう考えるだろう。逆の見方をすれば、保育園(自治体)は相当の
金を使って“人質”を自ら囲わされているとも言える。

そして、本当は働いて保育できないはずの人間がゆっくりと自分の時間を過ごす。
保育園に預けてしまえば朝8時から夕方6時まで、10時間もフリーになれるのだ。
家でテレビを見て昼寝をし、車に乗ってパチンコに出掛け、帰るついでに子どもを
引き取り、ちょっと前に負けたパチンコの腹いせで子どもにあたる。結局、可哀想
なのは子どもなのです。

断言はしないが、概してこの手の親は子どもに愛情をかけていない。

カミサンの受け持ち園児(仮称)Aクンの保護者もその類のようだ。保育料を未納して
いる訳ではない。ただし、保育に欠けているとは到底思えない状況。通常、保育に
欠ける状況とは、両親(シングルもあり)が日中は勤務している状態をいう。ところが
普通のサラリーマンである父親はよいとして、問題は母親の方。保育申請の際には
支払い保育料の等級決定の為に収入の確認が必要なのだが、彼女の年収を聞いて
ビックリした。個人を特定できる訳じゃないから大丈夫なので書くけれど、

-年収- ¥23,000 ですよ。

これで 『働いている』とか『保育に欠けている』って言えるのか?


Aクンは年長児だというのにカミサンに付いて離れない。トイレにまで付いてくるので
「お部屋で待っててね」と言っても、出てくるまでそこで待っているほど。お昼寝の
時などは、わざとお漏らしまでする。お漏らしをすれば着替えの手伝いのために
カミサンが来てくれることが分っているのだ。彼にとって愛情を向けてくれる存在は
母親ではなくカミサンに代わっているということ。精神錯綜と思えるほどの状況が
そこにある。

だが、母親と一緒の人前に出ると、Aクンは保育園の生活ではおよそ見られない程の
笑顔を無理やり作って自分の母親に向けて投げるのです。カミサンが言うには、この
ような状況では親の愛情が足りなければ足りないほど、子どもは余計に頑張るらしい。
悲しすぎる。

先日あった卒園式、(会場の都合から)“保護者二名まで同席可”の決まりを知って
いながらこの母親は、祖父・祖母など一族郎党合計8名出席させて欲しい、と言って
きたそうである。そんなに近い人がたくさんいたなら、ここまでの日々、誰か一人
ぐらい面倒もみれただろう。

幼稚園と違い福祉施設である保育園は、保育に欠けた状況であれば卒園後も子どもを
預け入れることができる。卒園式が終わったあと、明らかに愛情を求めているAクンの
行状をいつものように母親に伝え、「ねえ、お母さん。卒園式も終わったし、あとはもう
家でみてあげた方がAクンにはいいよ」こう伝えたらしい。けれども結局、Aクンは29日
までしっかり預けられるようだ。

この母親は、四月から職場異動となる“親代わりの”カミサンが29日まで現在の園で
勤務することを知っているのである。

もう、最低です。ホント頭にくる。「自分のことよりも、先に子どものことを考えろ!」と
言いたくなってしまう。


日本はいつからこんなに悪い奴が増えちゃったんだろう・・・。





卒園までの大事な役目

カミサンの勤務する保育園の地域で『幼保小連絡協議会』という会合が始まりました。

地域の中で、子どもがよりよく育つよう、保育園と小学校、幼稚園と小学校が相互に
連携して子どもの発達を連続したものとして捉えていく

協議会はこんな主旨で開かれるようです。多分、この時期はどちらの自治体でも同種の
会合が開催されているのではないでしょうか。

4月から一年生になる年長さんの多くは地域の公立小学校に入学します。通学区域の
ような概念の無い福祉施設である保育園は、地域的に広い範囲から園児を受け入れて
いるので、おのずから卒園後に進む小学校の数も多くなります。ちなみに(年長を受け
持っている)カミサンのクラスの園児は、今年、五つの小学校に入学することになる
らしい。

小学校から中学校に進む時、在校中の個人プロファイルは調査書として提供される。
それはクラス編成などの資料になるのでしょうが、幼稚園・保育園から小学校に進む
場合も状況は同様のようです。但し、文部科学省の管轄で“学校”の扱いとなる幼稚園と
厚生労働省の管轄で“児童福祉施設”である保育園の違いなのか、保育園の園児の
プロファイルは用意されません。そのため、冒頭の協議会における保育園児の受け持ち
担任からの情報提供は、小学校の先生にとってたいへん貴重な情報獲得の機会になる
ようです。保育士の観察眼が優れていればいるほど小学校も助かるし、結局、卒園後の
園児に良い状況を準備してあげられるのです。『学級崩壊』といった言葉をよく聞く現在、
小学校のクラス運営は想像以上に厳しいはずで、受け入れ側としても事前の状況把握は
切羽詰ったモノになるのでしょう。だからこそ保育士の役目は大事です。

それも頷ける話をカミサンから聞いた。

今回の協議会の対象となる小学校には彼女の受け持ちクラスから五人が進むのだが、
これがウ~ン・・・という感じ。五人の内、

①宗教上の決まりから治療行為をしてはいけない子
②国際結婚による使用言語の混在で意思疎通に欠ける子
③注意欠陥多動性障害(ADHD)と推測される子が二人
④両親の離婚に絡み不安定になっている子

当然、子どもたちが自ら望んだ状況ではないが、全員が何らかの事情を抱えている。

もともと受け持ち園児24人中、16人が1~3月生まれという、月齢的に偏りのある
(成長が遅い)クラスなのだが、更に個々の環境が上乗せされている。小学校側は
それを確認できただけでも事前の取り組みを考察できるのです。特に、学級崩壊に
繋がるADHDの可能性のある子が入学してくることを確かめられただけでも、貴重な
情報を得たはず。実際、園児ごとに細かく説明するカミサンの話を小学校側の先生は
一生懸命メモに取っていたそうです。と、同時に・・・

保育園の先生はホントにタイヘンですね

と同情し、感心もしていたらしい。

逆に小学校側の先生から聞いた話でカミサンは、保育園だけじゃないんだなぁ、と
あらためて感じたこともあったみたいで、それは・・・


子どもの成長不足の事由を学校に転嫁し、子どもと直接向き合わない親が多い


ということ。例えば・・・

算数は習熟の差が出やすい科目です。そこで、算数だけは習熟度別にタテ割りの別
クラス編成をしたところ、親は途端に『何でウチの子がこのクラスなの!』となるらしい。
学校としては能力差別をするために編成した訳ではない。先を見据えて落伍者が
出ないように敢えてそうしているはず。ところが、そういった親に限って『習熟が進ま
ないのは学校の教え方が悪いから』となるのです。だったら家庭で接しながら、話を
しながら、教えながら、親が一緒になって勉強してあげよう、と思いませんかね。

親の見栄を取るのか子供の幸せをとるのか? 

そんなことは自明なのに・・・と、思います。


しつけの責任を保育園に転嫁し、保育を放棄し保育園任せにする


時代と共にそんな親が多くなり、ネグレクトを目にすることも決して珍しくない保育園の
現状と似たような状況を聞いたカミサンは・・・

小学校の先生も本当にタイヘンですね

こう言ってあげたかったようだが、いやいや、タイヘンなのはやっぱり君の方でしょ。(笑)







ユウキのこと・・・その③

過去に二度書いたカミサンの受け持ち園児、ユウキ。昨日、また面白い話を聞いた。

ユウキは手の掛かるヤツで、同じことを何度も教えてあげないとダメらしいのです。カミサンも
いろいろと辛抱強く指導を繰り返しているようだ。それでも、何回言って聞かせても会得でき
ないことがあるみたいで、最近そんな場面でカミサンが「ユウキ、これ、前からもう何回も
言っているよね。ちゃんと先生の言うこと聞いてる?」と問いかけたらしい。別に怒っている
訳でも投げやりに言い放った訳でもないのだが、ユウキはこの言葉を真に受け止め、マジな
顔で反応したようだ。


ここからのユウキが可愛い。私がファンになってしまうのはこういうところ。


●ユウキ●

せんせい、ボクはね・・・生まれた時はもっと頭がよかったんだよぉ。ホントはもっといい子
だったんだよぉ

■カミサン■

へぇ~、そうだったんだぁ。じゃあ、今は悪い子なの?

●ユウキ●

そうなんだよぉ

■カミサン■

どうしてそうなっちゃったの?

●ユウキ●

じつはねぇ、お母さんに延髄蹴りをされてから頭が悪くなっちゃんだよぉ。お母さんがボクに
延髄蹴りをするんだよぉ。悪いことすると延髄蹴りされるんだよぉ  

■カミサン■

えッぇ~!? それは恐いねぇ

●ユウキ●

そうなんだよぉ

■カミサン■

でも、ホントには蹴らないんでしょ

●ユウキ●

うぅん、ちゃんと蹴るよ

■カミサン■

どれくらいの強さなの? せんせいにやってみてよ

●ユウキ●

痛いよ

■カミサン■

いいよ、やってみてよ


座って話をしていたカミサンの太ももに入ったユウキの“蹴り”はかなりの衝撃であったらしく
カミサンはユウキの言うことが、あながちウソでもないと感じたらしい。


延髄蹴りはいけないよなァ。コブラツイストぐらいが妥当でしょ。(笑)


昔ならこういう時、男の子には「電気あんま」って決まってたはずなのにね。


頑張れユウキ!



ユウキのこと・・・その②

昨日、カミサンから面白い話を聞いた。

彼女の職場(保育園)であった出来事です。話題の主は“ユウキ”。ユウキはカミサンの受け
もちの園児で五歳児の年長さんです。以前、このブログにも書いたことがある。勿論会った
こともないが、ワタクシはこのユウキが大好きです。エピソードを聞かされる度にその大人
びた振る舞いに大笑いしている。一言で表現すると「イカしてるガキ」。(笑)


今回の話はこんなもの・・・


保育園でもこの時期にはプールに入ります。で、場面はプールサイド。みんなキャーキャー
言いながら楽しく遊んでいるのでしょう。そんなざわめきの中、ちょっと疲れたのか一人の
女の子がみんなの輪から外れ、気だるい雰囲気でプールの端にポツンと座ります。名前は
“フウカ”とでもしておきましょうか。さて・・・


プールの中で遊んでいたユウキはそんなフウカの姿に気付きます。

※以下、ユウキとフウカの発言はワタクシの想像です。ご了承ください。


“おっ、フウカがひとりでつまらなそうにしてるじゃん”

ユウキは仲間に気付かれないようにフウカに近づきます。


実は最近、ユウキはずっとフウカのことが気になっていて寝ても覚めても頭から離れません。
いつのまにか快活で可愛いフウカのことが好きになっていたようです。

ユウキはフウカの隣に腰掛けました。座った腿(もも)の下に両手を差し込み、プールの中で
足をブラブラさせながら優しく声を掛けます。

『どうしたの?』

『別に・・・』

フウカは考え事をしていたのか素っ気無く答えます。その仕草にいつもと違うフウカを感じた
ユウキはそれをとても愛おしく受け止めました。

“可愛いィッッッッ・・・”

もう感情は抑えられません。ユウキは首をゆっくりと傾け、フウカの表情を見つめながら顔を
近づけます。

“自分のキモチを届けなきゃ・・・”

もう確信しました。キモチのお届け先はフウカの「ク・チ・ビ・ル」です。だんだんと接近する
距離、近づく唇・・・。あと数センチでフウカの唇を自分のものにできる。あと少し、あと少し、
もう少し・・・。

その時、その時です。自分とフウカの間にあった甘い空間を引き裂くように、絶叫ともいえる
大きな声がプールの中から発せられました。


ダッメッッッッッッッ~ッッッッッ!!!!


カミサンです。(笑) これでユウキの願いは壊されてしまいました。


「カワイクほっぺになら分かるけど最初から唇よ。それも手馴れた動作なのよ。信じられる!?
フウカもフウカで、ぼぉッとしてないで拒絶しなきゃだめなのにィ」

どうやらカミサンはユウキの不穏な動きを監視していて、土壇場で“指導”したらしい。私には
幼児の行動にそんな目くじら立てなくても?と思えるのだが、カミサン的には当然の指導で
あったようです。実はユウキには日ごろから良からぬ行動が多く、例えばクラスの中では、

「せんせい! ユウキくんがチ●チ●をつけてくる~」

と、一人ならずたくさんの女の子から苦情が出ているそうな。ま、それならしょうがないね。(笑)
でも、そんなことは知らなかったので、この話を聞いた私は最初、

「いいじゃん、それくらい。許してやれよ。別に押し倒した訳じゃないんだろう?」

こう言ったのです。そうしたらカミサンから間髪入れずにこう切り返された。


『下衆!』


一刀両断。ワタクシも“指導”していただきました。(笑)




ユウキのこと・・・

精神的に滅入った時の私は、その日の出来事をよくカミサンにベラベラと吐き出す。それは
相方も同じであり、保育園での出来事を私によく話しにきます。聞いてあげることでカミサンの
ストレスが解消されるなら、家内安全の見地から言っても重要なことなので、その場合は
きちんと聞いてあげる。(笑)ところが最近は、それ以上に自分の方から積極的に聞きたい
ぐらいのキモチになっている。

というのも・・・


カミサンが保育している年長クラスに“ユウキ”(仮名)という男の子がいます。最近、保育園
での出来事を聞いていると、必ずといっていいほど登場してくる。この男の子を簡単に紹介
すると、『母親から虐げられている、やけに大人びた五歳児』ってとこでしょうか。(笑)
虐げられていると言っても暴力を受けている訳ではなく、兄弟の中での可愛がられ方の比較
表現です。

子育ての熱意・考え方、接触の深度、愛情のかけ方、しつけの認識等々、この時期の子どもに
対する親の向き方は重要です。それが浅いものだと、必ず子どもの行動にそれが現れる。
「きちんと後片付けができる」とか「順番を守れる」とか「ともだちに優しくなれる」などは良い面の
反映。反対に「だらしない」とか「暴力的になる」とか「言葉遣いが汚い」などは悪い方。ユウキは
後者。でも、保育士としてはそんな園児ほど気になるようで、カミサンはとても可愛くてたまら
ない様子。

ユウキは別の幼稚園からの転入で、入園当初は保育室の中で処かまわず唾をペッペッと吐き
まくっていたらしい。(笑) きっと周りの大人たちにそういう仕草をする人がいるのでしょう。
当然カミサンは怒って「ユウキ、自分で拭きなさい」と指導する。(ホントは親の教えることなん
ですけれどねぇ、こんなのは)

そんなことを続けていたある日、いつものように唾を吐いたのでにらみつけたところ、ユウキは・・・

「わかったよぉ、悪かったよぉ、ごめんなさい。拭くよぉ」

と、自分でティッシュペーパーを取ってきてキレイに拭いたようだ。結構カワイイヤツですね。(笑)
もっと面白い話もたくさんあるが、それは後日に回すとして、結局は親次第なんだろうと思う。
(今の保護者には珍しくないことだが)ユウキの両親はかなり保育園に躾けそのものをお任せで、
また、それが当然のことのように勘違いしている様子。


ユウキの口癖を真似るのが好きなカミサンはこんな場面を披露してくれた。

ユウキ:せんせい、ちゃんと教えてくれなきゃダメだよぉ
保育士:何を?
ユウキ:母の日のことだよぉ
保育士:どうしたの?
ユウキ:ママに「母の日にはママに何かあげるのよ」って言われたんだよぉ
     「保育園では何でそういうこと教えてくれないんだ」ってママが怒ってたよぉ
保育士:そう、それはゴメンね。で、ユウキのママは、ママのママ(おばあちゃん)には
     何かあげてた?
ユウキ:ウゥン、何もあげてなかったよぉ

お母さんのいない子もいるので保育園では「母の日」を特別な日として取り上げられない。
そんなことは常識のはず。というか、それ以前に自分の都合だけを見てしまう母親の姿が可笑
しくて哀れですね。

頑張れ、ユウキ。(笑)


卒園式PJ(プロジェクト)

先日、カミサンの勤務する保育園でも卒園式があったらしい。

私事に置き換えると、共働きである当家では過去に三回経験しているイベントです。
卒園・卒業という人生のステップでは最初の節目だけに、親御さんとしても感慨は
ひとしおでしょう。

実際に私もずっと泣きながらビデオを撮り続けた覚えがある。長女にいたってはもう
16年も前になるのか!? あの時、泣いているカメラマンのレンズの先にいた女の
子は、バスタオルを持ち込み忘れた風呂場から素っ裸で階段を駆け上がれる女性に
成長した。

そして12年前。女の子に興味も無かった男の子は現在、バレンタインデーのお返し
に後片付けも出来ないのに自分でクッキーを焼く青年に変身した。それと、恥ずかし
がり屋で可愛かった10年前の女性モデルは「ヤマハじゃダメ。バックでないと高校
ではトロンヴォーンは続けられない」と主張する強さを身につけた。

ボロボロの涙を流していたお父さんには、子供らのこんな将来は全く想像もつかな
かったのです。要するに、卒園式では涙を真剣に流さない方がいいということ。(笑)

話を戻すが、カミサンの園の卒園式では親のマナーがかなり悪かったようだ。近年は
加速してひどくなっているらしい。いくら保育園とはいえ、粛々とした式進行を維持
するには大人の規律が最低限の条件のはず。子供たちが “み~んないい子” に育っ
ていく為には、親自らが見本を示すのが当然なのに、ホントにひどい状況のよう。
嘆かわしいですね。

そこで私は、来年、年長クラスを受け持つカミサンにこう言いました。

「騒げない雰囲気をBGMで作っちゃえばいいじゃん」

ガヤガヤできないくらい真剣に耳を向けられる曲を選曲するのも一つの手法だと思う
のです。通常、その場面ではクラシック系の曲が多く使われ、稀にビートルズが・・・
という程度らしい。ならば・・・

「趣向を変えてギターのインストにしようよ。ほら、例えば岸部さんの“少年の夢”
とかいいでしょ。絶対に合うよ!」

こう続けたところ、カミサンも感じたところがあるらしく興味はもったようです。(笑)

いい曲を聴かせて、子供たちの出発(たびだち)を祝ってあげるのも素敵ですよね。
楽しみだなぁ。絶対にこの目論見は成功させよう。

一年掛けて啓蒙するぞぉ~ッ!! 

「これ、どぉ?」

「ダメ」

「じゃ、これは?」

毎晩こんな会話が枕元で続きそう。(笑)




56's hobby 【Photo】

写真撮影が好きです。 時々、以下のサイトに写真をアップしています。
-工事中-

56's hobby 【Guitar】

46歳の時からギターを弾き始めました。録音音源をアップしています。

◆Goro's guitar play



《所有ギター》
Hiramitsu-SJ 56's custom
Martin-M38
Morris-S55

56’s Theater

趣味で撮影した写真をBGM付きのスライドショーにしています。
-工事中-

最近のあれこれ

50歳を迎えた節目の記念にオリジナルギターを作りました。ルシアー(ギター製作家)は平光泰典さんです。
平光さんはクラシックギターの製作家として高名な一柳一雄氏に師事。独立され、現在は鉄弦(アコースティックギター)の世界に転じていらっしゃいます。私のような素人の下手っぴーがオーダーするなど失礼なことと思いましたが、快く引き受けてくださいました。

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