日本人は本当に温泉やお風呂が好きですね。
いわゆる"スーパー銭湯"と呼ばれる類の施設が家の近辺でも増えてきました。
ワタクシも時々利用していますが、結構楽しめます。普段は夜に行くばかりですが、
本当は昼間から利用して湯上がりに「ビール!」・・・ってやりたいところ。
従来の銭湯と違って営業内容やサービスが充実しているのでそんな気持ちになります。
ただ、昔ながらの銭湯が姿を消していくのはちょっと寂しくもある。
全ての家に内風呂があった訳ではない時代に、深川というごちゃごちゃした
下町で育ったワタクシには、"銭湯"は子どもの社交場でした。大きい浴槽で泳ぐのは
当たり前で、仕切りの下の方にある通し穴を潜水で抜けて隣の浴槽に移動したり、
どれくらい潜っていられるかを競ったり、いろいろ遊びました。公衆浴場で教えられた
社会マナーも結構あるし、壁に掛かった"富士山の絶景"を眺めながら、家族以外の
大人からいろいろな話を聞いて教えてもらった事も多い。知らない内に「裸のつきあい」
をしていたような気がする。思い出してみれば、家に風呂はあったけれど、友達と一緒に
銭湯に行く事の方が多かった。やっぱり楽しかったんだろうなぁ。
成人して結婚してからも無性に大きな風呂に入りたいと思う時があって
休日はよく銭湯を利用していた。長女が三歳ぐらい(だったか?)の頃のこと。その筋の
方が、それは、それは見事な彫り物を背中にしていらっしゃるのを目にした娘が、
「おとうさん、あの人、何で背中に絵を描いてるの?」
と、見事にエコーの掛かった大きな声で質問されたことがあって、あの時は冷や汗
どころじゃなかった。ただ、真の"社会勉強"が出来る場所だったのは間違い無い。(笑)
「小僧、水を止めろ。湯がぬるくなるじゃねぇかッ!」
小学生の頃、何度となく聞いたこのセリフ。
「このオジサンどこかで見たことあるなぁ」・・・その程度の人に言われると
最初は恐い。でもその後は、必ず世間話を始めていろいろ教えてくれる。
こんなやりとりは(集客半径が狭く)ご近所のコミュニティ的存在で、しかも
下町だったから出来た事かもしれない。今、同じ事をしたらヒンシュクものでしょうね。
っていうか、言おうとしても湯温は自動調整だし、そもそも友達どうしで来ている
子供がいないか。(笑)
「小僧!」
"富士山の絶景"を眺めながら、そう言ってみたい・・・。
ちょっとした願望だったのですが、もう無理ですね。(笑)
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