もう長いこと腰痛と付き合っている。文字のつくりの通り「要」であるからして、腰は
大切な部位であるが、遺伝のせいなのか腰が弱い。どうも母方の血筋に腰曲がりが
多いようです。
もう5~6年前になるが、状態がかなり悪くなった時がある。通勤の電車で吊革に
掴まっていても、同じ姿勢が続くと痛みが始まる。その当時は、駅の数で三つ目を
過ぎると立っているのも辛くなるほどでした。それで、どうしようもなくなってカミサンの
同僚の紹介で整体医に通うことにした。
初回の治療の時が衝撃的だった。施術前に先生は脈診をする。少しの間私の手首を
握っていた先生が「肝臓・胆嚢系がかなり悪いわねぇ」と言ったのである。当時の
私は胆嚢結石を抱えており、手術の為の病院の空きを待っていた状況。そんなことも
申告しない内にズバリと指摘されて驚いた。カミサンに紹介してくれた方も同様に
「貴方、二回流産してるでしょ」と脈診で言われ『なんで分るの!?』とビックリした
らしい。恐るべし東洋医学って感じですね。(笑)
当時の私は両足の長さが4センチ半ずれていたのだが、週一回ペースで二ヶ月通っ
て完璧に治った。でも、身体というものは生活の中で再びずれてくる。三年経過した
あたりから、立ちっ放しや床に座りっ放しといった(長時間同じ)姿勢が続いたり
すると又腰痛が出るようになった。本当は直った後に定期的に整体すればよかった
のかもしれません。で、今も酷くなると先生に診てもらう。施術は痛い。(笑)
身体の各所にあるリンパの部位(・・・だと思う)をグリグリされます。よく隣のベッド
から悲鳴に近い声が上がる。いけないのは分っているけれど、いかつい男性から
呻き声が出たりすると、どうしても笑ってしまう。まぁ、それぐらい痛いということです。
その代わり、ギックリ腰で動けなかった人が施術後には普通に歩いて帰れる、なんて
いうのは当たり前の風景。自分はお腹を触られて「あなたの腰痛は小腸からきている
のよ。冷えると腸が縮癒着して周りを引っ張る。そのせい。だからポンポン冷やしちゃ
ダメよ」と言われたこともある。脈診のこともあるし、ホントに先生は“魔法の手”を
持っているようです。
ここでは針治療もやる。だいたいは電気針と整体のセットですが、場合によっては
長い中国針も打ちます。
こういう職業はいいなぁ、と思うことがある。ツボが分っているので、先生は自分の
身体の調子に合わせて自身で針を打てるんですよね。羨ましい。(笑) なので、
針を刺したままの先生が患者に針を刺す場面は珍しくないのだが、先日面白く感じた
ことがあった。私の施術が始まった時、先生は助手の人から「先生、針(時間的に)
刺し過ぎです」と指摘されていた。
実はこの先生、お孫さんもいらっしゃる女性。お歳を訊いたことはないけれど、見た目
では60歳台後半ぐらい。ヘアスタイルから身体つきまで全て丸く、体系的に漫画
チックでカワイイ。(笑) 助手の人の言葉に反応して、うつ伏せの状態から顔を上げ
ると(そのツボがどこに効くのか自分には分らないのだけれども)先生は頭のてっぺんに
三本の針を打っていた。
白衣を着ていた先生が自分には“オバケのQ太郎”に見えてしまい、それだけで完全に
“ツボ”に入ってしまったのです。
手も使わずに施術。
まさに『魔法の手』(笑)
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