前回はインレイのシミュレーション画像のことを書きましたが
その後、平光さんから試作品が送られてきました。
封を開けてみた瞬間に興奮しまくりです。(笑)
一部分の試作とは言え、フレット金具入りの指板素材に
収まったインレイを見ると実感が高まります。
説明しますと・・・
茶柄と舌は「木」、他の部分は「貝」を使っています。
体の白は白蝶貝。首輪、それに黒目と鼻の頭は黒蝶貝です。
本当は白目と前歯にも白蝶貝をあてがう予定でしたが、
面積的に小さ過ぎて、どうしても加工出来なかったようです。
実際には画像の50%程度、3センチぐらいの中で行われる作業なので
厳しい、というか、無理だと思います。
挑戦して頂いただけでも凄い。ありがたいことです。
黒目と鼻の頭の加工でさえタイヘンだったのではないでしょうか。
写真で茶色の部分。
ここは本当は黄蝶貝を使う予定でしたが、
貝の黄色の濃度が弱くて色が抜けやすく、
象嵌(ぞうがん)した際に下地のエボニーの色を感じてしまうこと、
厚さ1ミリに切削するには薄すぎることで、木に変更されました。
自分としてはこのままでも全く問題ない仕上がりなのです。
ただ、茶色の面積は大きいため(ギター全体の中で見た場合は
微細な割合とは言え)この部分に関してだけは、
・強く見えた方が良い
・派手にならない方が良い
どちらかの選択が必要だなぁ、と思いました。
その辺りは平光さんも同様に考えておられ、
代替可能な素材サンプルが幾つか同封されてきました。
結局、メープルに(人工的に)カビを繁殖させて柄を出した
“スポルティッドメープル” を使ってもらい、且つ、首輪を取って
胸前の毛のフサフサ感を出してもらうようお願いしました。
改良版は更にリアルになってくると思います。
肝心のボディの方ですが(笑)、10月24日の平光さんの工房日記に
写真がアップされていました。
この画像の工程後、topとbackが接着されてボディが出来上がります。
ボディが組み上がったら、まず最初にtopをタッピングするそうです。
その音で出来上がってくる音色が見えてくるとのこと。
平光さんも待ち遠しいというその音は、果たしてどんな具合に
聞こえてくるのでしょうか。
楽しみ、楽しみ!
*
*
*
<アコースティック・ギター・マガジンVol.42>(最新号)の
「にっぽんのギター工房~第28回」で平光さんがとり上げられています。
オーダーしている人間としては、こちらも嬉しいことです。
是非、ご覧下さいませ。
PR
COMMENT
無題
チョ~楽しみでございます。
お~