「幸せの黄色いハンカチ」のレンタルDVDを借りた。映画館では観ていないが、テレビで
何度か観たことがある。ちょっとしたきっかけがあり、ふと借りてみようと思い立ったのだ
けれども、ホントにいい映画ですよね。
刑期を終えた男(高倉健)が出所する。刑務所に入った理由は喧嘩で人を殺(あや)めて
しまったから。そんな境遇になってしまった過去の伏線を追いながら、ひょんなことから知り
あった若い男・女二人(武田鉄也・桃井かおり)とのやりとりを絡めて物語は進んで行く。
ストーリーのポイントはただ一点。
過ちを犯した自分のことを妻(倍賞千恵子)が変わらぬ気持ちで待っていてくれるのか?
ということ。男は、
「もし、まだ一人暮しで待ってくれているなら・・・黄色いハンカチをぶらさげておいてくれ。
それが目印だ。もし下がっていなかったらそのまま引き返して、二度と現れないから・・・」
こう書いた葉書を出して、自分の住んでいた家に足を進める。そして、クライマックス・・・。
目の前に現れるたくさんの黄色いハンカチ・・・。
結局、妻は待っていてくれたのである。
何度観ても泣いてしまう。その人を信じるだけの理由があれば人間の絆はちょっとやそっとで
壊れるものでないことを教えてくれているようです。
振り返ってみて自分は果たしてこの映画の中の “倍賞千恵子” になれるのだろうか?、と
考えてしまう。それがカミサンであれ、子供であれ、友人であれ、自分に関わる全ての人に
対してそう思えるだろうか? 自分にも当てはまるものがあるが、人間、長いこと生きていれば、
物理的な環境やちょっとしたすれ違いで離れていった人もいるでしょう。それでも(決してキレイ
ごとではなく)いつもハンカチを上げていられる人間になりたいと思う。それで相手にキモチを
伝えることが出来るのであれば手段は何でもいい。ともかく、自分の根底にはそんなココロを
持ち続けていたいと思う。
“絆”って言葉が好きです。
お互いが決して相手に求めず、ただ伝えたいことを相手に届くよう自らの心の中に繰り返し
刻んでいく作業。“絆”はそうやって深まるのでしょう。
目印になるハンカチを一枚ずつ結んでいく・・・。
時々忘れがちになる。
それじゃいかん。
大事、大事。
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