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Goro・とおく

遺言代わりに書き留めています。 自分と自分の周りのこと・・・

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四川豆花飯荘

今週、月曜日の夜はカミサンと待ち合わせて
新丸ビル6階の『四川豆花飯荘(シセントウホァ)東京店』へ。
本店がシンガポールにある四川料理のチャイニーズレストランです。
5月に利用して以来、私は二度目の訪問になります。

料理の内容は基本的に四川ですが、
広東、上海、北京、そして東南アジアのテイストを加えた
新感覚の中国料理という趣き。
前回同様に今回もコースでオーダーしましたが、
特に定番の麻婆豆腐が抜群です。
「辛さ」というよりも「痺(しび)れる」感覚が堪りません。
また、麻婆豆腐に限らず、その他の料理も全品美味しく
同じ料金設定の有名なチャイニーズと比べたら
間違いなくコストパフォーマンスは高いと思います。

更に、

このお店には、
色々なポーズ(動きの型)でテーブル上の八宝茶のカップに
お湯を注いでくれる茶芸師さんがいて、そのパフォーマンスが有名です。
023bd6f9.jpg

45a31484.jpg
茶芸師は中国では国家資格だそうで、
所作と注入の美しさを見せられると、それも納得。
パフォーマンス見たさにお茶を何杯も飲んでしまうので
確実にお腹が苦しくなります。
4260f149.jpg
美味しい料理に満足感も高く、おまけに、フォーチューンクッキーで
ラッキーをゲットしたことでカミサンも大変に喜んでおりました。
近いうちの再訪確実。

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美瑛の赤麦 一坪会員

三年前から興味をもって写真を撮り始めましたが、
アマチュアの、しかも初歩レベルとはいえ、
もっと早くこの趣味を見つけていれば良かったなぁ・・・と、
今、考えると残念に思えてしまうことがかつてありました。

もう25年くらい前になりますが、有名な風景写真家である
前田真三さんが撮影された写真原稿(ポジカラー)に、
仕事絡みで接する機会がありました。
その時に見たのは奥三河の風景写真でした。
今、同じ場面に遭遇したら間違いなく大興奮しますが、
その頃の私は写真に関心がなく、
前田真三さんの名前すら知りません。 
でも、透過光に映えるカラービュアー上の奥三河の風景は
息を呑むほど美しく、素人ながらその写真に感嘆した覚えがあります。

そうして前田真三さんの名前はインプットされたのですが、
私の認識は、"奥三河の風景を撮影する写真家"という
イメージで固まったままでした。

ところが、

時を経て、旅行で北海道に何度か通ううち、
前田さんは奥三河よりも美瑛の撮影で有名な写真家で
あることが分かりました。初めて美瑛に行った時、
前田さんのギャラリーである「拓真館」を訪れてそれを知ったのです。

前田さんご本人は既にお亡くなりになられていますが、
美瑛の美しい景色を数多く撮られ、
その中で『麦秋鮮烈』というタイトルの有名な写真を残されています。
写真集「丘の四季」に掲載され、
拓真館でもパネル展示されているその作品は、
暗い夕立雲の下に広がる大地に日没間際の太陽光が差し込み、
「赤麦」の畑を強く照らし出すという正に鮮烈なカットです。

bakusyusenretu01.jpg
※画像は「赤麦を守る会」のHPから引用。
 
『麦秋鮮烈』でモチーフになっている赤い麦は、
穂と茎がやや朱色を帯びたタクネ小麦という種類で、
夕陽に照らされると赤く輝くところに「赤麦」の由来があります。
ただ、生産に手間が掛かるため収益性が悪く、
その後、残念ながら美瑛からは姿を消してしまいます。

が、

1997年に有志の方々による復活の取組みが始まり、
1999年の美瑛開基100周年に際し、
『麦秋鮮烈』の景色が見事に蘇ります。
現在は、「赤麦を守る会」による維持、拡大に向けた活動が
続けられていますが、前述の通り、
赤麦は生産性が悪く栽培経費が嵩みます。
その保全のため、2002年から「赤麦を守る会」が
畑の一坪会員を募っていたことを去年知りました。

行けば分りますが、美瑛の丘の美しさは格別です。
未来永劫、変わらずに残されていくべき風景だと強く思いますし、
その景色の中で光輝く赤麦畑を維持していくことも大切です。
先日、今年度の募集告知を待って早速応募させて頂きました。
私は一介の観光客で只の素人カメラマンに過ぎませんが、
あの美しい風景のために多少なりとも参加できるのは嬉しいことです。

来年の7月には、是非、
夕陽を浴びて輝く赤麦を現地で写真に収めたいと思います。

以心伝心

カミサンは保育士。
子供を相手に夢のある職業のように思われがちだが、
実際はガテン系の肉体労働者です。
毎日これだけ暑いと、そりゃ疲れますし、
頭の中もグダグダになります。

 
昨日、帰宅後のこと。
食事の準備をしていたカミサンとのやりとり。
   
※ W=カミサン H=ワタクシ


W:ねぇ、あれ、ちゃんとやった?
 
H:あれじゃわからない。あれって何?
 
W:ほら、今日、保育園に着ていったTシャツに
 
  シャンプー付けてちゃんと冷蔵庫に入れたのかって訊いてるのよ。
 
H:うん、シャンプーはもう付け終わってる。大丈夫だよ、OK。
 
W:分かった。
 
 
30年近く夫婦を続けていると、
こんな意味不明の会話だって、たやすく理解できる。
今日もお互いに内容を確かめることなく淡々と会話終了。
 
 
カミサンが言いたかったことを意訳するとこうなる。
 
ほら、今日、会社に着ていった貴方のシャツ、
襟にプレケアつけて洗濯機に入れたのかって訊いてるのよ。 
 

この程度の発言量で4箇所間違えるほうも凄いが、
それを理解できることも凄いと思う。

以心伝心、というより、違心伝心か? 

「北の国から」のこと

BSフジでドラマ「北の国から」の再放送が始まりました。
この先スペシャル編も放映されるでしょうが、
今は、毎週月曜日の22時から連続編(全24話)が流されていて、
現在、第三話まで回が進んでいます。
コアなファンでしか分らないと思いますが、
東京に逃げ出そうとした純が思い留まって麓郷に戻ったところです。(笑)
      *
ということで、この機にマニアとして触れないワケにはいきません。
      *
「北の国から」について個人的な思い入れを少し・・・。
今年は「北の国から」が放映されて30周年に当たります。
連続編は1981年10月~1982年3月に放送されました。
その後に続いたスペシャル編の8作を含めると、
シリーズ完結まで足掛け21年間放映されていた大長編です。
主人公の家族と他の主たる登場人物のキャスティングを
全く変えずにドラマを進めたことで、常に物語がリアル。
一貫して臨場感を保ち続けていたことが素晴らしい。
日本のテレビ史上でも特筆すべき番組の一つで、
正に名作ドラマだと思います。

1981年の秋、
私は就職して2年目で残業に明け暮れる毎日。
翌年4月に決まっていた結婚式を前に
プライベートでも結構ドタバタしていた時期でした。
そんな中で偶然第一話を目にしたように思います。
それが何回か見るうちに釘付けになり、
終いには夜10時に放送されるこのドラマが外せなくなりました。
当時は未だビデオが無く、オンタイムで視聴するしかなかったので
金曜日はとにかく必死に頑張って仕事を終わらせ、
開始時間に間に合うよう帰宅しました。
そして、毎週のように泣いていたのです。(笑)

ただ、このドラマに私が本当に嵌(はま)ったのは
スペシャル編の7作目、『98 時代』の頃です。
職場の部下に自称"純"なる「北の国から」マニアがいて、
酒の席でドラマの話題に花が咲いた時があり、そこで、
眠っていた引き出しの中身が一気にはじけてしまったのです。

それからは、
現地に行きたい気持ちが高じてロケ地巡りに励むようになり、
富良野を中心に上砂川、落石(根室)、帯広、羅臼、中標津など
北海道内各地に足を運びました。今でも北海道旅行を
常としているのですが、それは、その延長です。
息が詰まってちょっと落ち着きたいなぁ・・・と思った時は、
真っ先に富良野に向かいたくなります。

2002年のシリーズ終了後、何か形を残したくなり、
会社の仕事とは較べ物にならないくらい頑張って(笑)
2003年の7月に拙いホームページも立ち上げました。
その年の暮れに五夜連続でスペシャル編の再放送があった際は、
自分のお粗末なホームページにも最終日翌日には
1日で44,000人以上の訪問があり、このドラマの影響力に
あらためて驚かされたりもしました。

そんなこんなで、私はもう30年も「北の国から」に寄り添って
もらっているのですが、当然、思い入れを強くした理由があります。
上手く表現できませんが、それは、このドラマが自分のあり方や
家族との向き合い方を示唆してくれていたからです。

例えば、

  ・正直に謙虚に生きること
  ・無いものは自分で作ること
  ・無形の価値を背中で家族に伝えること  

であったりしますが、

これらは全て自分に欠けているものです。
黒板五郎はそれを強烈に教えてくれます。
だからこのドラマに傾倒しました。

      *

今週の月曜日、帰宅すると嫁いだ長女が遊びに来てい ました。
すると、娘が『●●(旦那の名前)が「北の国から」をちゃんと
見たいって言っているのよ』と、言うのです。

娘が父親のマニア振りを喧伝したせいなのか?
それとも婿殿自らが興味を持ったのか? 
その辺りは良く分らないが、どっちでも良い。
再放送が始まった時期にこのドラマに婿殿が興味を持ったこと、
その巡り合わせが微妙に嬉しい。

娘の家ではBSが見れないので、夜、婿殿が迎えに来た時に
早速DVD全12巻のBOXセットを貸してあげた。
返却時には「スペシャル編も貸してください」って、
きっと言ってくるだろう。

こうして、黒板五郎主義のDNAが受け継がれていくのです。(笑)


スマホ紛失に喜ぶ

 先週の金曜日に『Xperia』(スマートフォン)をタクシーに置き忘れた。
ケータイ時代を含めると、置き忘れはもう四回目になります。
懲りない自分に呆れる。

過去三回は直ぐに連絡がついて手元に戻りました。
でも、今回は怪しい。
当日にタクシー会社からの連絡が無いので、
クルマが車庫に戻る前に車内から移動した
(=持っていかれた)のだと思います。
買ったのは昨年の11月なので使用期間は9ヶ月。
ちょっと勿体無いけれど直ぐに無いと困るものだし、
出現するのをずっと待つワケにはいかない。
その日の内に諦めて買い直すことに決めました。

が、
 
実は今回の紛失に関係なく、
新しく出た夏モデルが発表時点から気になっていました。
そこに今回の紛失です。
新機種に対する「興味」は凄い勢いで購買意欲に変身した。
失くしたことが何故か嬉しい。(笑)
 
ちょうど一週間前、カミサンと長男がケータイを
スマートフォンに変えていた。
カミサンはソニーエリクソンの『Xperia arc』、
長男はサムスンの『Galaxy S2』。
この2機種は私が興味を惹かれていたモデルです。
家で実機をいじっていたので、選択に悩むこともありません。
紛失した翌日、早速、Docomoショップに出向きました。
 
結局、長男と同じ『Galaxy S2』を購入。
 
昨年の11月、今回、タクシーに置き忘れた『Xperia』を買った際、
選択肢には初代の『Galaxy』もありました。
性能は『Galaxy』の方が明らかに上位でしたが、
その時は『Xperia』を選んだ。
『Xperia』のデザインが気に入っていたこともあるが、
それは決定的な理由じゃなくて、
韓国製に手を出す気持ちになれなかったというか、
ある意味、消去法で残ったのが『Xperia』だったのです。
 
でも、今度は迷うことなく『Galaxy S2』を選びました。
実機をいじれば分かりますが、操作性が素晴らしく、
実力値が格段に違う。タッチに対するレスポンス速度、
画面の切り替わりの速さと滑らかさ。
これまで使っていた『Xperia』はスマートフォンだったの?
って感じです。
2年縛りの前提ですが、間違いなく目いっぱい使うと思います。
 
世界中で売ることを目指したサムスンと
日本市場だけで通用すれば良かった国内メーカーを比べたら
各々が作る製品のどちらが上位かは明確です。
仮に、国内メーカーがこれだけの完成度を実現した時には
サムスンは更に先を行っているはずだし、
当面追いつくのは難しいのではないでしょうか?
国産製品が絶対に好きだけど、ことスマホに限っては
変な拘りを持たない方が良いですね。
 
スマホと合わせて2台目として同時購入すると、
Padの本体価格が無料になる割引キャンペーン中だったので、
『Galaxy Tab』も勢いで入手しちゃいました。
親子セットです。
962d5974.JPG
TabのほうもS2同様、ストレスを感じません。
ただ、こっちにもカメラが付いているんだけど、
本体が重くて支えられない。
シャッター押す時に絶対ブレるはずです。
2台合わせて、これが唯一の難点。(笑)

いじっていて実に楽しい。

写真をアップしました

早い夏休みを取り、26~28日で北海道へ行ってきました。
今回は長距離移動せず、知床に連泊して周辺地域を巡ってみた。
夏・冬(流氷)合わせ、知床にはもう六度目の訪問かと思います。
でも、一向に飽きない。何度でも行きたくなる。
もともと北海道全般にそうなんでしょうが、
動物、植物、景観など、この地域では他に増して
全てに原生感の強さを感じます。
そこに道東の魅力があるように思う。

今まで、知床は駆け足で回ることばかりだったので、
今回は腰を据えてじっくりと楽しむことにしました。
ポイントは二つあって、まず一つ目は・・・

■知床五湖のガイドツアー

知床五湖は今年から散策ルールが変わりました。
5月10日から7月31日の「ヒグマ活動期」は、
ヒグマ対処法や環境知識を習得している認定ガイドが同行しないと
五湖の散策が出来ないルールになりました。
有料、且つ、現地でレクチャーを受け、
写真のような立ち入り認定証の発行を得てからでないと
五湖を散策することはできません。

69e020f4.jpg

但し、予約制で最大10人のグループ単位(ルート周回内MAX80人)に
限定されるので、ゆっくりと回れます。

過去に一度、1湖~5湖の全てを回れた時がありました。
ただ、そんなことは稀で、
大概はヒグマの出没で散策禁止になることの方が多かった。
私たちのような遠方からの旅行者には、今回の新しいシステムは
却ってありがたい仕組みのように思います。
実際、通常1時間弱のコースを3時間近くかけて回りましたが、
中身の濃いガイドツアーに満足感が高かったです。

そして、二つ目は・・・

■ホエールウォッチング

知床半島を挟み、いわゆる知床(ウトロ)の反対側にある
羅臼町では、船からのホエールウォッチングを楽しめます。
生き物が相手なので100%の目撃を約束してくれるワケでは
ありませんが、クジラを見れる機会などそうそうありません。
やっぱり経験してみたいという気になる。
特に5月~6月はシャチの現れる確率も高く、
私はどちらかというと、そちらを楽しみに乗船しました。
また、日露中間ライン(実質的には国境線)付近まで船は進みます。
かなり近寄ってくる国後島など、景観を楽しむだけでも十分な
価値があります。
今回は、残念ながらミンククジラ数頭の観察に留まりましたが、
また、乗りたい気持ちになっております。


三日間で撮影した写真をアルバムにアップしましたので、
興味ありましたらご覧になってみてください。

デジブック 『 Scene -Ⅳ 』 

※当ブログ左側の【56's Theater】からでも観ることが出来ます。
 


惨事とも言える珍事

乗り換え駅で階段を下りる途中、
斜め前を行く高校生のYシャツの奥襟に
サイズ表示のシールが付いているのを見つけた。
初めて着る新しいシャツで、はがし忘れたのでしょう。
こういうことはありがちです。
よく見かけるのはクリーニング屋さんの識別タグとか
新品のジャケットやコートの仮留め糸を取り忘れている人だろうか。
でも、その程度で収まれば、
気付いた時の本人の恥ずかしさも知れたものです。
ダメージは少ない。

だが、

「そりゃ、気付かされた本人は絶望的な心境に陥っただろうなぁ・・・」

と、想像できるほどの、
そんなとんでもない場面に遭遇した経験をもつ会社の先輩から、
その時の面白い話を聞いたことがある。

   ・

もう20年ぐらい前のことです。
自分が目にしたワケではありませんが、
話をしてくれたその先輩が当事者として見たことですから、
決して作り話ではありません。
教えてくれた先輩をAさん、やらかしちゃった恥ずかしい人を
Bさんとしましょうか。BさんはAさんの後輩で、私にとっては
Aさん同様先輩にあたります。

朝、出社した二人は社内のコーヒースタンドで一緒になり、
モーニングコーヒーを注文しました。
ここから「とんでもない場面」が始まります。

コーヒーが出てくるのを待つ間、談笑を始めてすぐに
AさんはBさんの身なりに違和感を覚えます。
ネクタイを締めたYシャツの襟元から、首筋の肌色と似た色の
異物がのぞいていることに気付いたのです。

ん?

あれ?

あれれっっ!?

え~っっ!!!

やっぱりそうだよなぁ・・・。

あれっぽいよなぁ・・・。

どうしよう?

Bさんに伝えてあげるべきか、そのまま放っておくか?
Aさんは悩んだ挙句、結局、言葉を選んで遠まわしに
言ってあげたそうです。

『おい、Yシャツの襟から何か出てるぞ』

   ・
   ・

鏡を見れば自分の姿も分ったはずですが、
Bさんにそんな時間的余裕はなかったのでしょう。

多分・・・

前夜の徹夜作業がたたり、
Bさんは不覚にも寝坊してしまったのです。
目覚めた瞬間から猛ダッシュ状態で、
たいそう焦って出勤の支度をしたんだろうと思われます。

穴の左右ををまちがえて足を通し、「何やってんだよ!」と
自分に叫びながらパンツを穿き直す。
下着に首を入れたと思ったら、今度は前後逆。
そんなことを繰り返し、顔を洗う暇もなく飛び出してきたはずです。
その際、順番に服を着込んでいった時に、前夜、
自分が脱いだ衣服の近くにあったモノを巻き込んでしまったのでしょう。
そんな運の悪い日は誰にでもある。

ただ、その朝、出社して直ぐに仲の良いAさんと出会えたのは
Bさんにしてみればツキがあったことになる。
もし、コーヒースタンドで会わなかったら、その後
Bさんにはタイヘンな一日が待っていただろう。
襟元の異物が発見されるタイミング次第では大珍事に、
いや、本人にとっては大惨事になっていたことは間違いない。
上司との会議の席上か、はたまた、
得意先にクレームの謝罪をしている最中になるのか、
危ない場面が次から次へと襲ってきたと思われる。

『あれ!? B君、首に何か挟まってるよ』

オフィシャルな場でそんな指摘を受けることなく
朝イチで重大な局面を乗り切れたのは、
Bさんにとって不幸中の幸いだったはずだ。

   ・
   ・

Aさんから指摘を受けたBさんは首元に手をやってみる。
Yシャツの下に何かを入れた覚えなどない本人にしてみれば、
全く見当がつかない。
ましてや、あごの下は自分からは死角になっているので
それが何か分からないまま、Bさんは半信半疑で
飛び出していた異物の先端をつまみ出してみた。
でも、なかなか途切れない。それはとにかく長かったのです。

手品師の如く、両手を使って手繰(たぐ)るように引っ張り出した後、
それが公衆の面前で、ましてや、会社の中などでは
絶対に出てきていけないモノであることに
Bさんはようやく気付いた様子だったらしい。
最後に薔薇の花や白鳩が出てきたのならともかく、
正体を現したのは、誰のものかは存じ上げないが、
ご婦人のパンストだったのです。
だらしなく二股で垂れ下がるパンストを呆然と眺め
Bさんはさぞかし絶望的なキモチになったことだろう。

   ・

他人には笑える珍事。でも、本人には惨事ということ。

ちなみに、Bさんが誰であるかは絶対に言えない。(笑)


部外者には教えられない

私の勤務先では社内報を月刊で発行しています。
最新の6月号が先日配布されました。
新入社員が仮配置を終え、6月1日付で正式配属されるので、
例年、ルーキー全員が6月号の社内報で紹介されます。

各人が学生時代のモノクロ写真と共に
簡単に自己紹介をする体裁になっています。
そのうちの何人かは表紙にも登場し、
そちらには入社後に撮ったカラーのスナップが使われます。
今回は長男の達也も登場してくるため、私としては
例年とは多少違う感覚で誌面を眺めることになりました。

達也はモノクロ頁とカラー表紙の両方に載っていましたが、
どちらも殊(こと)のほか写りの良い写真で爽やか。
特に表紙の方はスーツ姿のせいか、実体はともかく、
しっかりしたイケメンのフレッシュマンに見える。

今回だけは一応カミサンに見せておいた方が良いかと思い、
珍しく社内報を自宅に持ち帰ってみた。

「達也が出てるから社内報を持ってきたよ」

そう言うと、

カミサンは私から奪うようにして冊子を取りあげ、
表紙もまともに見ずに、いきなり本文頁を開いた。
闇雲に開いた頁に目線は走らせているが、
そこは23年3月期の業績内容を報告している頁だ。
カミサンは売上高や利益数字の解説文の隙間に
自分の息子を見つけようとしているが、そこにいるはずがない。

「ほら、ここだよ。あと、表紙にも出てるから」

そう、教えてあげた。
すると、カミサンは文章を読むこともなく、達也の写真を見て

『これ、いいじゃない。ちょーいいわよ、これ。
 凄くいいっ。ねぇ、どう思う。いいわよね』

と、あっという間に反応してきた。(笑)
自分が写っているワケでもないのに『いい』を連発し、
私にも共有するよう持ちかけてくる。
見せたら絶対にこうなるだろうと想像していた通りの展開。
分かりやすい興奮ぶりに笑ってしまう。
まぁ、母親としては、会社内の息子の様子が気になるし、
どんな些細なことでも知りたいのだろう。
それが垣間見れたことで、嬉しくてしょうがないのです。

   ・

実は、息子の名前が社内報に出るのは二回目だ。
本人が誕生した際にも、「お誕生おめでとう」のコーナーに
出ているのです。その時の社内報はもう手元にないけれど
ここまで22年という時間が流れているわけで、同じ会社に
勤務することになった今、自分としてはそっちの方が感慨深い。

   ・

自分が産んだ息子の写りの良さに納得し、
ちょっと落ち着いた様子のカミサンが私に質問する。

『どうなの評判は? 周りから何か言われたりする?』

「残念ながら、部外者に会社内のことは教えられない」

そう答えておいた。(笑)


56's hobby 【Photo】

写真撮影が好きです。 時々、以下のサイトに写真をアップしています。
-工事中-

56's hobby 【Guitar】

46歳の時からギターを弾き始めました。録音音源をアップしています。

◆Goro's guitar play



《所有ギター》
Hiramitsu-SJ 56's custom
Martin-M38
Morris-S55

56’s Theater

趣味で撮影した写真をBGM付きのスライドショーにしています。
-工事中-

最近のあれこれ

50歳を迎えた節目の記念にオリジナルギターを作りました。ルシアー(ギター製作家)は平光泰典さんです。
平光さんはクラシックギターの製作家として高名な一柳一雄氏に師事。独立され、現在は鉄弦(アコースティックギター)の世界に転じていらっしゃいます。私のような素人の下手っぴーがオーダーするなど失礼なことと思いましたが、快く引き受けてくださいました。

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