遺言代わりに書き留めています。 自分と自分の周りのこと・・・
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真夜中の生中継で観たその試合のことは今でもよく覚えている。
74年のワールドカップ西ドイツ大会決勝戦「西ドイツ対オランダ」。
その頃の私はバリバリのサッカー小僧で、特にオランダの
サッカーにワクワクしていた。
“トータル・フットボール”と称され、全体(全員)が渦を巻くように
スペースを作っていくサッカー。
全員守備・全員攻撃は現在のサッカーでは当たり前だが、
そのはしりだったんじゃないかと思う。
お決まりの4・3・3固定のサッカーしか知らなかった高校生には、
とても斬新で魅力的な別次元のモノに映り、
オレンジ色の目立つユニフォームと相まって、
強烈な印象で記憶に植え付けられた。
その時のクライフやペレ、マラドーナなど、記憶に残る
個人プレーヤーは多くいるし、印象的なゴールシーンは
ずっと覚えている。でも、永く思い出せるチームは然程(さほど)無い。
74年のオランダはサッカーの歴史の中でも数少ない、
そんな衝撃的な存在だったと思う。
そして、36年後の南アフリカ大会。
あの時のオランダ以上に魅惑的なサッカーを目にしている。
スペインです。
予選リーグの初戦で躓(つまづ)いたが、
大会前から「グループリーグさえ通れば優勝するだろう」と
予想していたので、決勝戦まで進出してくれたことが嬉しい。
というか、予想はどうでも良くて(笑)、
あのサッカーをもう一試合見れることが嬉しい。
スペインのサッカーは面白くて楽しい。
サッカーとはこうあるべき! と、示してくれているように思う。
勿論、パスに至るまでのトラップ技術の凄さが、その前提に
あるのだが、最高レベルの大会の、しかも、強敵相手の
決勝トーナメントだというのにパスを失敗しない。
こんな簡単に繋がるんだ!?
そう思えるほどのパスワーク。
準決勝のドイツ戦はボール保持率の数字以上にパスで試合を
支配していたように思う。
『ボールを失わなければ負けることは無い』
ほぼ、これに近かったのではないでしょうか?
たまたまセットプレーからの得点で決まったけれど、
あのプジョールのヘッドが入っていなかったとしても、
いずれ流れの中で点を取れていたと思う。
それほどの完勝振りでした。
さて、決勝戦。
チームとしてはスペインの方が上。
オランダは個の能力で勝ってきている。
どちらに勝って欲しいかと言えば、それは明白。
蹴れる場所さえあれば、
1個のボールを使って11人の足で会話できるスポーツ。
それこそがサッカーの魅力のはず。
12日の深夜、36年前と同じように衝撃的な感覚を味わいたい。
存分に見せて欲しいし、魅せられたいと思う。
あぁ、サッカーは楽し!!
毎日通勤で乗車する朝の満員電車。
それはもう、かなり過酷な環境。
寄せる人波の物理的なエネルギーを受け止めたり、
不快な口臭や、大音量のインナーフォンから漏れてくる
鬱陶しいシャカシャカ音に晒(さら)される。
逃げるスペースなど無いので我慢するしかない。
一日のはじまりとしては険しい空間です。
が、
それ故にちょっとしたこと、
特に興味深いキャラに出遭ったりするとキモチがほころぶこともある。
今朝、そんな場面があった。
通常、満員電車の中で普通に会話を交わす人は少ないだろう。
でも、普段、通勤時間帯に電車を利用しない人にとっては別。
特に、二人以上の連れで乗車してくる若者やおばさんは
自分たちだけの世界に入りやすい。
周囲に全く馴染まない、生活感溢れる会話が延々と続く。
それと、悪気はないのだが、乗車マナーに疎(うと)いというか
会話であれば声量、カバンであれば持ち方、置き方など
気遣いの機転が利かないのも特徴。
今朝遭遇したのは、若者の二人連れです。
片方の人物は会話の内容から推察すると鉄道ヲタクくん。
メガネを掛けていたことで、外見上もバッチリとキャラが立っていた。
面白そう。暫しの間、彼を観察です。(笑)
まず、マナー。
だらしなくグジャっと広がる大きなバッグをドア付近にデンと置いている。
ところてん式に後ろから押された私は、そこで足の逃げ場を失った。
こういう時、私は必ずバッグを意識的に踏むようにしている。
今日もそうした。(笑)
鉄ヲタクくんも一応、バッグは気になっているようだった。
が、その観点が常人とずれているのだ。
『ヤバくね。次も開くドアはこっちだよ。
降りる駅じゃバッグの中身、メチャメチャになってんじゃね。
アッ!!! そんなことないか。
●●駅からはずっと反対側だからOKだ! やったぁ!』
って言うか、「やったぁ!」って、何か良いことあった?(笑)
ちなみに頭上の網棚、目一杯空いてるし・・・。
しかも俺、まだ君のバッグしっかり踏んでるけど・・・。
次に会話。
満員でみんなが息をつめている中、ヲタクくんの大きな声だけが
聞こえてくる。
まず、相方が向かう目的地までの経路を教え始めた。
が、一方的で不要な情報ばかり。
且つ、ルートパターンが多過ぎて、相方が混乱していることに
本人は全く気づいていない。
結局、相方は、ヲタクくん曰く・・・超カッコ良い(らしい)
“臨海高速鉄道” 経由を強く勧められて、
どう考えても遠回りになる経路を選んだようだった。(笑)
ひとしきり乗り換え経路の説明が終わったと思ったら、
今度は「携帯メール」に話題が変わった。
携帯を買い換えた去年の四月以来の交信履歴を披露している。
『●●が三位、●●が二位、交信1,400回が一番多いんだけど、
誰だと思う? ジャジャーン♪ お前、お前! 凄いッ!!』
って言うか、「凄いッ!」って何が凄い?(笑)
それ以前に、1,400回もやりとりしていたら相手も分かってるでしょ。
しかも、俺、すでに君のバッグを引きずってるし・・・。
途切れなく喋るヲタクくん。
会話のネタは尽きない。
メールの話題にリンクして、
今度は “カノジョ” にまつわる話が始まった。
どうやら現在、ヲタクくんに “カノジョ” はいないらしい。
そして、ヲタクくんは “カノジョ” Get! に向かう際の
自分のスタイルを話し始めた。
沈黙の車内で空気が変わり、何人かの聞き耳が立ったように見えた。
私のキモチがほころぶのはこんな瞬間だ。(笑)
『俺ってさぁ、奥手(おくて)なんだよね』
「何言ってんだよ。そんなことないじゃん」と相方が突っ込んだ。
『アッ!なぁ~んだ、知ってたのかぁ。
そう、俺、玉砕型なんだよ。玉砕! 玉砕!』
って言うか、何で急に真逆タイプに変化できる?(笑)
そもそも相方は「玉砕型」って言ってないし・・・。
そして、この時周囲で反応があった。
「玉砕型」と聞くにつけ、誰もが彼の人間そのものに興味が湧き
実体が見たくなったのだろうか、
先ほど耳を立てていた乗客の頭がヲタクくんの顔の見える方に
一斉に動いたように感じた。
が、留まった時間はわずか。
チラ見で確認を終えた皆さんの顔の向きは、
瞬間的に、一斉に、示し合わせたように元の位置にサッと戻り、
【お前、玉砕以前だろッ!】
【出直して来い!】
【一生無理だろうなぁ・・・】
・・・そんな吹き出しが各自の頭上に飛び交った。(笑)
乗り換え駅に着き、遠回りになる相方を残して
ヲタクくんは何故かニコニコしながら下車していった。
だが、混雑で見えない足下で何があったのか彼はまだ知らない。
私の足はバッグの中の何かを確実に踏み潰していた。
感触的には、多分、おにぎりが玉砕したんだと思う。
ごめん、ヲタクくん。
昼休み、12:30。
『ナマステ!』の声でスタート。
世界で七番目に高い山。
ヒマラヤ山脈、ダウラギリ(8,167m)からのネット配信。
アルピニスト栗城史多(くりき・のぶかず)くんから
登はん途中のリアルタイム映像が届いた。
酸素密度は地上の1/2。
雪崩(なだれ)多発、雪に隠れたクレバスだらけの地点、
高度6,530メートルからの30分間の生中継です。
凄いッ!!
遠く離れているのにライブ感、共有感がある。
空、雪、山、といった背景。
ベースキャンプとの交信、風の音、息使い、といった音声。
目にしている画面や音声はアップ済みのコンテンツと同じようでも、
やっぱり録画映像とは何かが違う。
どうしてもこれが見たくて・・・というか、
ただ、ただ、共感し、応援したくて、“追っかけ”のように
躊躇(ちゅうちょ)無く 「yahoo!ファンクラブ」に入ってしまった。(笑)
でも、良かった。
栗城くんから発せられる「元気の素」で
充分、活力を頂きました。
中継の最後、せっかく登ったところを栗城くんはスキーで滑降した。
経由キャンプに機材を置いて、再び登り始めるためです。
いよいよ真のアタック。18日にはダウラギリのてっぺんに
単独・無酸素で登頂する予定。
成功し、無事に下山できますように。
あぁ、ドキドキする。
去年、カメラに興味をもってデジタル一眼レフ(入門機)を購入した。
遊び始めてみるとカメラもギターと同じだなぁ、ということに気づく。
たとえ素人でも、自分なりのレベルで十二分に楽しめるのです。
結果として得られるのは単純に自己満足だけ。(笑)
それでも、とにかく楽しくて嵌(はま)る。
ギターともども、偉大なる趣味の道具だなぁ、と思う。
が、たいへんなこともあって、自己満足度を高めようと思うと
それに比例して道具に費やすお金がかさんでくる。
カメラで言えば、カメラ本体のグレードアップは勿論、
撮りたい被写体や構図に相応しい交換レンズが欲しくなり、
お金がチャリン、チャリン、と落ちていくのです。
・
・
その初めての“チャリン”
・
・
先日、広角のズームレンズ(交換レンズ)を手に入れた。
母親には申し訳ないなぁ、と、少し気が引けたが、
去年、足の骨折で手術入院した際の(傷害保険の)保険金が
下りたので、勢いで買ってしまったのである。
近所の大型電器店での購入です。
それは自分の撮りたい“画”にドンピシャで、ネット上のユーザー
評価でも極めて高いスコアが付けられた、大変魅力的なレンズ。
ずっと価格をウォッチしていたが、“価格.com”の情報では
全国最安値が【64,200円】の状況。
当初は、日常的に利用しているネット通販で購入しようと思った。
しかし、販売先が遠方になることで、(製品の性格上)クレームが
発生した場合のやりとりの煩雑さを懸念して、一旦取りやめた。
今直ぐに撮りたいものがある訳でもないし、期待はできないが、
とりあえず、近所の大型店ならいくらになるのかを確かめてから
でもいいか・・・と思ったのである。
が、案の定、値段を確認すると最安値とは2万5千円以上の
開きがあった。
「ありがとう。やっぱり、そんなもんだよね。
ネット価格と比べるのは無理があるよなぁ・・・」
駆け引きなど全く考えず、素直に言葉を漏らしたら
店員さんが反応してきた。
『ネットだといくらになってました?』
その時、最安値【64,200円】の数字の並びを勘違いした私は
「確か、62,400円だったと思うけど・・・」
と、答えてしまったのだが、彼は更に食いついてきた。
『少し待ってもらえますか? 今、確認してきますから』
そう言って、売り場の裏に消えていった。
で、
戻ってきた彼は
『ポイントで還元して、換算【63,000円】までは何とかOKです。
それと、在庫が1点ありました』
勘違いした価格からは若干上回るものの、ほぼ同レベルまで
落ちた上に直ぐ入手できる。
・・・もう、決めるしかないじゃありませんか。
「OK! 買います」
現金を持ち合わせていなかったのでカードで支払った。
通常、カード支払いだとポイントが減算されるのだが、それも
全部付けてくれると言う。素晴らしい!!
家に帰り、“価格.com”で確かめると、店員さんに伝えた価格が
下方で間違っていたことに気付いた。(汗)
が、その結果、
瞬間的に・・・かもしれないが、私は日本で一番安い買い物を
したことになったのである。
★日本一★
こりゃ、こりゃ、凄いことでは無いか?
レンズをゲットしたこと以上にキモチが良い。
人間、駆け引きなどしてはいけません。
正直者に勝る者なし。あるいは、完璧な詐欺師たれ。(笑)
最近、たまたま読んでいた漫画のコマで目にした二文字の単語から
一つ、雑学の知識を得た。
「口福 (こうふく)」
二文字とは言えなかなかの意味を持っているようで、読んで字の如く
中国語では
・食に関する幸福
・おいしいものを食べた時の幸せ
を表す語であるらしい。
「幸福」の当て字に簡単に使いそうだし、あらたまって感心するほどのことじゃ
ないかもしれない。でも、「口福」って含みのあるいい文字だなぁ。
勿論、自分が美味しいものを食べているときは間違いなく 『シアワセ~!』
なんだけれど、他人が食べている姿を見て嬉しくなることも多い。
それがガツガツであろうとパクパクであろうと、ニコニコしながらモグモグする
人が目の前にいれば幸せな気分になれる。自分の場合、それは経験上から
女子に限られているのだが(笑)、そういう人って必ずいますよね。
私の周りにはそんな人が結構いて、とてもありがたい存在です。自分が
弱っている時など、同席して一緒に食事をするだけで元気が出たりする。
“食べる”という姿で他人に幸福感やパワーを提供できるというのは才能で
あって、ある種のアーチストかもしれません。
これ、身体の部位が「指」から「口」に替わっただけでギターと同じこと?
自分一人で弾くだけでも嬉しくなれちゃうし、それが他人であっても(技術の
レベルに関係なく)思いを感じさせる演奏を耳にすると幸せな気分になれる。
「指」をキーにしてギターから得られる最高の幸福って間違いなくあるものね。
ギターの場合は「至福」⇔「指福」ってところ?
最近、ちょっと “口福” 不足。そろそろ「食の女神」にお会いしたいものです。
と・・・
岸部さんのアクシデントで “指福” の方も足りないことに気がついた。
“福” 欠乏。(笑)