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Goro・とおく

遺言代わりに書き留めています。 自分と自分の周りのこと・・・

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自称 “ダメ人間” のその後

自称“ダメ人間”の長男、達也に改善の波が急激に押し寄せてきた。まず、決めかねて
いた大学の学部を決定したこと。そして、晴れてアルバイト先も決まったのです。(笑)

当初、百貨店の販売員に応募するつもりでいたのが、急遽学習塾の講師に落ち着いた。
もともと入学後の希望として考えていたことではあったが、カミサンの同僚保育士さんに、
ご主人が学習塾チェーンの事務方で働いている方がおり、話をしたところ、本部面接~
試験・・・となり、勤務希望校の面接を経てトントン拍子に決まってしまったのです。
高校の卒業前ではあるけれど、もう今週から実際に教えることになっている。ダメ人間に
教えられる中学生のほうが心配になってしまうが(笑)、まずは良かった。

自分に社会性が十分に備わっていないことを自覚している達也にとって、この期間は
何かと新鮮なことが多かったようだ。

・会社に対する文書作成などの諸手続き
・会社に所属する“オトナ”との会話の進め方、応答の仕方、言葉遣い
・メールをやりとりする時の表現方法
・勤務先のメンバーとのコミュニケーションの取り方
・メンバーと会食する時の心がけ
・自分の思惑通りに物事が進まない時の対応

ちょっと思い起こしても、達也はこんな場面での対処法をその都度私に質問してきた。
社会慣れしていないからこそ作法に敏感になるのだろう。最初だから今はいろいろ
教えてもあげるが、後は現実の中で経験値を高めて欲しいものです。

今まで学校という場で勉強してきたことが全部無駄とは言わないけれど、人格を形成
するのは社会という場でしかない。事実、たった10日間程度でこんなに覚えることが
あったのです。一歩社会に踏み出せば現実は厳しいことばかり。合理と不合理。我慢と
主張。周囲との距離の取り方・離れ方。すべてバランスが必要。ただ、それだって
“自分”さえ持っていれば難しいことはないのです。

“自分”作りには講師のアルバイトだって大事な修養の場になる。不特定多数のオバ
サン達に惣菜を売るよりも、特定の生身のお客さん(中学生)と向かい合うのは却って
難しいはず。時給が高いことの意味を理解し、更に、これを楽しいと思えるかどうか。
馴れてきた頃の変化の様子を楽しみに待っていよう。


できれば難しい場面が多ければ多いほどいいなぁ。

さし当たって、生意気だったり人の話を聞かない中坊の担当になれますように。(笑)


ガンバレ!



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戦況優勢に非ず

自分の好きなタイプの女性像というのがあって、容姿はともかく気質的に男っぽい
女性が好きです。端的に言うと度量が広くて“さばッ”としている人。しかし、ウチの
カミサンは違う。それが、正しかろうが悪かろうが、一旦決めた道に入ると視野が
極端に狭くなるタイプ。特にケンカの際は極めて「女性的」です。

先週、カミサンともめた。

決してヘビーなものではなくライトな内容。ファイトレベルでいうと10段階の中の
レベル4くらいか? 引きずってもいないし、既に普通に戻っている。過去の履歴
では修復に一ヶ月近くかかった時もあるから、今回は少し負荷をかけたウォーミング
アップ程度。

何でこんなことで? と、今は思うが・・・卒園式で園児に修了書を渡す際に流す
BGMが原因だった。(笑)

去年の3月に「卒園式プロジェクト」というタイトルでブログを書いたことがある。

このBGMに関して(保育園の関係者でもないのに)自分は結構マジになっており、
『予行演習が始まる前には・・・』、そう思って早目に音源を編集して先日CDを提供
した。カミサンは聴いた感想を述べ、再生時間の全長や曲と曲の繋ぎの間隔なども
評価し、同僚の評判なども披露してくれていた。「あぁ、使ってもらえるんだナ」と
自分は信じ込んでいたのだが、それが結局ピアノの生演奏に変わった。使われない
という結果はしょうがないことだが、そのプロセスが癪だったので攻撃を開始した。

ピアノのかなり上手な保育士さん(弾きたがり屋さんです)が、『弾いてあげようか』と
持ちかけてきたようで、それに対してカミサンはアッサリ『お願いするわ』となった
らしい。

BGMの最終的な決定権は担任であるカミサンにあると聞いていた。私と同じ温度で
CDの存在を認めていたはずだったのに、それが簡単に覆った。こちらは一年前から
継続プレゼンしていたのに、突如登場した新規参入者に仕事を横取りされた気分に
なってしまう。(笑) 特に許せないのが、カミサンが何も主張しなかったこと。だから
宣戦布告したのだ。

こうなると自分はもうダメです。背景にロジックが無いように感じ、(自分の性格的に)
それが気に食わなくてぶっきらぼうに突っ込んだ。争いとは概してこんなところから
あっという間に拡大する。敵からは、一体どこを狙っているのか判らない速射砲の乱射
(最近は結構重い弾に変貌中)が始まり、こちらは大砲とは言え中味の無い張子の
“空砲”で応戦する。

結果、戦況は予想通り、威圧音だけが大きい大砲側優勢の内に停戦となった。


こんな些細な争いは過去に何度も繰り返している。地震と同じで、お互いに中・小
規模の「紛争」も時には必要なのである。これでバランスが取れている部分もある。

・・・と思っていたが、最近、停戦後に恥ずかしさを覚えることが多くなった。

今回の件で言えば、自分に不利益は何も無いのである。ギターインストを卒園式に
使ってもらうという自己満足が消滅しただけのこと。(笑) カミサンには、カミサン
なりの立場がある。私が「CD使用を主張するのは当たり前」と言ったって彼女に
主張できる環境は無かったのかもしれない。そこには職場の人間関係や慣わしも
あるだろう。所詮、カミサンの仕事に私が口を挟めるはずがないのである。

今回に限ったことではなく、先に感情が突っ走り冷静になれない自分が恥ずかしい。
“些細”な争いではなく“無益”な争いを起こしているのは自分。これじゃ、フセインに
向かったブッシュと同じになってしまう。


だから・・・

「度量が広くて“さばッ”としている女性が好き、ですって!? よく言うわね。
視野が狭いのはどっちなのよ」

カミサンにこう言われる前に自問自答。


そして・・・

今回もこちらから謝った。


ゆえに・・・

正しくは、敗戦。(笑)







自称 “ダメ人間 ” とその家族

大学の合格を決めた長男が短期でバイトをすることになった。生まれて初めての
ことになるので、エントリーの段階から勝手が分らずにオロオロしている。(笑)
でも、今までバイトしなければならない状況もなかったし、これはある意味しょうが
ないこと。これからドンドン社会経験を積んでもらうのに丁度いい機会です。

                *

先日、カミサンに船橋の駅まで車で迎えにきてもらったことがあった。乗車すると
楽しげにカミサンが話し始めた。

「達也はサイテイ。優柔不断で、一人じゃバイトの申し込みも出来ないし、履歴書も
書けないのよ。イヤになっちゃう(笑)」

その日、たまたま休暇を取っていたカミサンは、達也の代わりに求人募集のフリー
ペーパーを幾つか集め、応募先を選び、履歴書の書き方や電話の掛け方をこまごまと
教えていたらしい。初めてのことなので、何も出来ないのはたいしたことじゃない。
可笑しかったのはそのあと。

実は第一志望の合格を決めた後、達也は同じ大学の別の学部も受かった。選択肢が
できたことで、当初の第一志望がグラついて、今はどちらに進むのかを決めかねて
いる状況にある。バイトと同じようにこちらも“優柔不断”の状態。(笑)

「もぉ~笑っちゃうのよ。『あんたはホントに一人じゃ何も出来ないのね』って言ったら
どう反応したと思う?」と、カミサンが訊く。

達也は、

「あ~ぁ、学部も決められず、バイトも見つけられず、俺は本当にダメ人間だ・・・」

半分マジで、こう呟いていたらしい。笑えるなぁ。

で、帰宅後に顔を合わせてすぐ「よぉ、ダメ人間!」と、“優しく”声を掛けてやった
のである。達也は丁度、姉と妹からバイトに関する優柔不断ぶりを責められている
ところで、自称“ダメ人間”に相応しい苦笑を見せていた。目の前のオンナ二人には
既にバイト歴があるわけで、特に姉の方は働くことに関してとても逞しい。社会経験の
無い達也は格好の餌食なのである。

間髪おかず私とカミサンも加わって、まるで家族会議のような状態になった。(笑)
達也をエサに話が異様に盛り上がる。これがかなり楽しい。

焦点は応募先である。(予定している)5月までの短期だと、どうしても店舗内の
販売系になる。船橋駅周辺のデパ地下にある食材販売店の三つに候補が絞られた。

・トンカツ屋 ・スウィーツ屋 ・すし屋

どれが良いか、五人で喧々諤々の会話を続ける。

妹:悩んでないで、決めかねるなら現地に行って確かめた方がいいんじゃない?

父:お前、現地に行っても(応募を)言えずに店の商品だけ買って帰ってきちゃうん
  じゃないか?

姉:スウィーツはやめた方がいい。あんたは不器用だから絶対にケーキをたくさん
  崩してヒンシュク買うよ

母:●●百貨店の方が客が少ないからいいと思うよ。夕方の買い物時にオバサンが
  多く襲って来たらあんたパニック起こすんじゃないの?

こんな感じで言われ放題。(笑) 


そうこうしている内に結論を出す方向に会話内容が変わってきた。

父:俺は絶対にすし屋がいいなぁ

姉:私はトンカツ屋の方がいい

妹:やっぱりスウイーツ屋さんにしようよ

母:他にお惣菜屋さんの求人はないのかしら?


何てことない。バイト先を探している達也本人を除く四人全員、勤務後に無料で提供
されるかもしれない各自の食べたいモノ、欲しいモノに焦点が定まっている。周りは
まるでハイエナのようです。(笑)



嗚呼、自称 “ダメ人間” に幸多かれ。



やっぱり「すし屋」がいいんだけどねぇ・・・。




 

サクラ・サク

去年の秋、近所で偶然「十月桜」を見つけた。春だけでなく秋にも花を咲かせる類の
桜で、流石に春の盛りの華やかさは無いものの、その時は11月に桜を目にできた
ことで意味もなく単純に喜んだ。桜の開花はそれだけで何か嬉しいキモチにさせて
くれるからでしょう。芯から弾き出される勢いとか、輝きといったモノを感じます。


季節は変わりましたが、この冬の暖かさを証明するようにその桜が再び開花した。

070212_01.jpg

十日ほど前に花が咲いているのを見つけた。その花弁は小さく、秋に比べると更に
弱々しいのだが立派に花を咲かせている。

「おぉ、冬なのに一生懸命咲いてるなぁ。凄いよ!」

そう褒めてあげたくなるような花の付き方だった。去年の4月に花を散らせた後、
この桜は頑張った姿を二回見せてくれた訳です。

そして、受験生である自分の長男もこの桜の花と同じように一生懸命に頑張ってきた。
ここまで、私などには到底真似のできない努力を重ねてきたのである。


本日、第一志望にしていた大学の合格発表の日。緊張しながらWebの画面をClick・・・



受験番号・30708

070212_02.jpg


オ~ッッッ、あったよ!!!


自分のことのように嬉しい。

志望校のレベルなんてどうでもいい。もっと言うなら「大学受験」に限らず対象が何で
あっても、自分で目標を設定し、達成の為に計画をして地道に実行する。それだけで
凄いことだと思う。だから・・・

“一生懸命頑張った奴にはきちんと結果が付いてきて欲しい”

ただ、ただ、それだけを願っていた。


達也、良かったなぁ。ホントによくやった。お前は凄いよ!


息子を自慢するのは恥ずかしいけれど、こういうキモチは正直に・・・。


合格を確かめた後、用事があって外出した。途中、桜の木の下で車を停車。

桜はまだ花をつけていました。


“ サクラ・サク ”


・・・ホントに良かった。



オメデトウ。




卒園までの大事な役目

カミサンの勤務する保育園の地域で『幼保小連絡協議会』という会合が始まりました。

地域の中で、子どもがよりよく育つよう、保育園と小学校、幼稚園と小学校が相互に
連携して子どもの発達を連続したものとして捉えていく

協議会はこんな主旨で開かれるようです。多分、この時期はどちらの自治体でも同種の
会合が開催されているのではないでしょうか。

4月から一年生になる年長さんの多くは地域の公立小学校に入学します。通学区域の
ような概念の無い福祉施設である保育園は、地域的に広い範囲から園児を受け入れて
いるので、おのずから卒園後に進む小学校の数も多くなります。ちなみに(年長を受け
持っている)カミサンのクラスの園児は、今年、五つの小学校に入学することになる
らしい。

小学校から中学校に進む時、在校中の個人プロファイルは調査書として提供される。
それはクラス編成などの資料になるのでしょうが、幼稚園・保育園から小学校に進む
場合も状況は同様のようです。但し、文部科学省の管轄で“学校”の扱いとなる幼稚園と
厚生労働省の管轄で“児童福祉施設”である保育園の違いなのか、保育園の園児の
プロファイルは用意されません。そのため、冒頭の協議会における保育園児の受け持ち
担任からの情報提供は、小学校の先生にとってたいへん貴重な情報獲得の機会になる
ようです。保育士の観察眼が優れていればいるほど小学校も助かるし、結局、卒園後の
園児に良い状況を準備してあげられるのです。『学級崩壊』といった言葉をよく聞く現在、
小学校のクラス運営は想像以上に厳しいはずで、受け入れ側としても事前の状況把握は
切羽詰ったモノになるのでしょう。だからこそ保育士の役目は大事です。

それも頷ける話をカミサンから聞いた。

今回の協議会の対象となる小学校には彼女の受け持ちクラスから五人が進むのだが、
これがウ~ン・・・という感じ。五人の内、

①宗教上の決まりから治療行為をしてはいけない子
②国際結婚による使用言語の混在で意思疎通に欠ける子
③注意欠陥多動性障害(ADHD)と推測される子が二人
④両親の離婚に絡み不安定になっている子

当然、子どもたちが自ら望んだ状況ではないが、全員が何らかの事情を抱えている。

もともと受け持ち園児24人中、16人が1~3月生まれという、月齢的に偏りのある
(成長が遅い)クラスなのだが、更に個々の環境が上乗せされている。小学校側は
それを確認できただけでも事前の取り組みを考察できるのです。特に、学級崩壊に
繋がるADHDの可能性のある子が入学してくることを確かめられただけでも、貴重な
情報を得たはず。実際、園児ごとに細かく説明するカミサンの話を小学校側の先生は
一生懸命メモに取っていたそうです。と、同時に・・・

保育園の先生はホントにタイヘンですね

と同情し、感心もしていたらしい。

逆に小学校側の先生から聞いた話でカミサンは、保育園だけじゃないんだなぁ、と
あらためて感じたこともあったみたいで、それは・・・


子どもの成長不足の事由を学校に転嫁し、子どもと直接向き合わない親が多い


ということ。例えば・・・

算数は習熟の差が出やすい科目です。そこで、算数だけは習熟度別にタテ割りの別
クラス編成をしたところ、親は途端に『何でウチの子がこのクラスなの!』となるらしい。
学校としては能力差別をするために編成した訳ではない。先を見据えて落伍者が
出ないように敢えてそうしているはず。ところが、そういった親に限って『習熟が進ま
ないのは学校の教え方が悪いから』となるのです。だったら家庭で接しながら、話を
しながら、教えながら、親が一緒になって勉強してあげよう、と思いませんかね。

親の見栄を取るのか子供の幸せをとるのか? 

そんなことは自明なのに・・・と、思います。


しつけの責任を保育園に転嫁し、保育を放棄し保育園任せにする


時代と共にそんな親が多くなり、ネグレクトを目にすることも決して珍しくない保育園の
現状と似たような状況を聞いたカミサンは・・・

小学校の先生も本当にタイヘンですね

こう言ってあげたかったようだが、いやいや、タイヘンなのはやっぱり君の方でしょ。(笑)







岸部さん、その花束は・・・

Cafe Rijn(水道橋)とRooster(荻窪)、二日連続で岸部さんの
ライヴを楽しんだ。そして、いつも以上の“満腹感”を得たのだが、
それには二つの理由がある。


まず、お誘いした方々が喜んでくれたこと。


岸部さんのライヴには初めて聴く人をお誘いすることが多い。
今回、Rijnにはリピーターの方(1名)を、Roosterには全く
初めての方(3名)をお誘いした。
いずれもたいへんに喜んで頂けたのだが、
特に、初めてご案内した皆さんから
「スゴイですね。とても良かったです」

と、揃って絶賛されたのが、自分の演奏を聴いてもらった訳でも
ないのに嬉しかった。(笑)

いいモノを紹介できる喜びというのがあると思う。
やっぱり、いいモノは知らせたい。
それはもう欲求の解消に近いものです。
だから、演奏終了後にCDを購入してもらえると
(自分は岸部さんじゃないのに・笑)何故か嬉しい。
そうして、また次のライヴを聴きたくなってもらえれば
更に嬉しいのです。


そして、二つ目の理由。


岸部さんがRijnをイメージして創ってくれた曲を聴けたこと。
とてもいい曲です。

自分がメロディとリズムから感じたイメージは・・・

Rijnの空間をそのままキャビンにした船がライン河を遊覧している。
天気は快晴。船内、デッキ、そこら中でますたーを筆頭に
ファミリーのみんなが楽しい顔でギターを弾いている。
ゆったり流れる河と溢れる笑顔。夢のようではありませんか。
演奏を聴きながら、自分が幸運にもその船に乗れていることを
とても嬉しく感じた。


Roosterのライヴのアンコールの時、お誘いした方々から
岸部さんに花束の贈呈がありました。

070131_01.jpg

実はこの花束、お誘いの連絡をする過程で情報が曲がってしまい、
(皆さんの中では)何故か私がライヴ演奏することになっていたようで、
その為に用意されたものであることがライヴの途中で分かった。

エ゛~ッッッ!!   ・・・デス。(笑)


お誘いした三人の方々は、ライヴを聴く中で岸部さんの
凄さを実感されていたので、プレゼントした時点では疑いもなく、
素晴らしい演奏に対する気持ちの置き換えになっていました。


が、

しかし、

けれども、

なるほど、

だから、

そうはいっても・・・

ちょっとだけ言わせてもらえるなら・・・


岸部さん、その花束、本当はボクの・・・。(爆)


ここにおるで

先日、従姉妹(いとこ)の四十九日の法要があった。私の父親は兄弟姉妹が多く、
乳児期に亡くなった方も入れると全部で六人。73歳で亡くなった従姉妹は父親の
兄の長女にあたる。晩婚だった父親の、しかも遅く出来た子供である自分とは歳が
離れており、従姉妹という実感は正直無くて、叔母のような感覚の人でした。


決して大きくない、親戚だけのこじんまりとした法事だった。

その日は本来、納骨式でありながら実は葬儀も兼ねていた。それには理由がある。
亡くなった従姉妹のご主人が認知症をわずらっており、しかも子供がいない夫婦
だったため、亡くなった時にきちんとした形で会葬をしてあげられなかったのである。
今回、遠く離れたところに住む(同じく私の従姉妹にあたる)末の妹さんが世話を
やいて何とか故人を弔えることになったのだ。

談笑の際、読経の時、そして埋骨に至るまで、いろいろと考えさせられることがあった。

ご主人とは以前、親戚の法事の席で何度も顔を会わせている。とても気さくな方で
楽しく会話もさせてもらっていた。今回だって外見上は特に変わりない。でも、一度
席を外してしまうと、戻った時には既に自分がどこにいたのかが分らなくなっている。
それ以前にもう私のことは分からない。周りの親戚も同様にみんな“他人”になって
しまっている。これはとても辛いことです。

現在同居している私の母親、(既に他界した)父親、亡くなったカミサンの両親、誰にも
その症状はない(なかった)ので、法事の場で目にした事実で私は初めて認知症という
現実をリアルに受け止めた。今まで耳にすることはあっても、認知症の現実を自分は
全く知らなかったのである。


帰宅してから代田幸子さんのCDが気になって聴いてみた。


彼女の祖母には同様の症状があって、代田さんは祖母に接する自分のキモチを曲に
している。「おばあちゃんの唄」というその曲を去年Rijnのライヴで聴いて、とても
心を打たれたのだが、歌詞の中に耳から離れないフレーズがある。

  ずっとずっとそばにいてや 
  ずっとずっとここにおるで

自分もカミサンも高齢者になった時に、どちらかが、あるいは両方がそうなるかも
しれない。そんな時、互いにこの歌詞のキモチを持ち続けられる自分たちでいたいし、
そういう家族でありたいと思う。身内に認知症の方を抱える人たちから見れば「直面
してから言いなさい」と忠告されるかもしれないが、それでもそういう家族でありたいと
思った。


確かにご主人は認知症です。けれど、深いところにある心の襞は本人だけのもので
周りの人間には見えない。きっと、ご主人は自分自身で妻を送ってやりたかったん
だろうと思う。ただ、今の自分には叶わなかったんだ。辛い場面を目にしてそう感じた。


読経の最中、ご主人は肩を震わせて突然嗚咽したのだ。急に崩れたその様子を見て
周りも泣いた。


  ずっとずっとそばにいてや 
  ずっとずっとここにおるで


あの時、ご主人にだけは従姉妹の声が聞こえたのかもしれない。






朝の良し悪し

昨日の朝の通勤はなかなか刺激的だった。

まず、悪い方の刺激。

JR船橋駅の改札口付近で男性同士の喧嘩。五十代前半と三十台後半と思われる
“立派な大人”同士の対決。通行の流れ上、私はリングサイドのロープ際を歩むことに
なる。観たくも聞きたくもないが、ファイト内容を確認。野太い音色の怒声が飛び交い
ヒートアップの段階。直(じき)に掴み合いが始まり、どちらかの先制攻撃が繰り出さ
れること必至な状況。

朝から喧嘩するのは止めようよ。

改札口付近だからまだ良いけれど、ホーム上でファイトしたらタイヘンなことになる。
他人を巻き込むかもしれないし、大体からして、視界に入るだけで皆んな気分悪く
なるじゃない。

二人にはそれなりのストレスがあるのでしょう。ここ数日家庭内で何かあったのかも
しれない。はたまた、前日会社で嫌な目にあったのかもしれません。でも、アウト
プットの種類が違う。酒に身を任せ、一日の終わりの電車の中、吊革に掴まって
グルグル回りながら、「俺はダメな奴なんだよぉ・・・」と泣いているオジサンの話は
聴いてあげたいと思うが、朝の喧嘩をしている奴に同情はできない。あれだけの
パワー、自分をコントロールすることに注ぎ込めないのかしら。そうならないように
自分自身と闘えるのが人間に与えられた特権なのにね。


次は良い方の刺激。

錦糸町で総武線快速から普通電車に乗り換えると、車内アナウンスが気になる。
総武線の乗務員にはユニークな人がいるようで、以前、ポエムを朗読するが如く
停車駅を知らせる車掌さんに二度遭遇したことがある。音で伝えられないのが残念
だけど、情感を込め、単語各々の抑揚をつけ、ゆっくり聴かせるように

「次わぁ(↑語尾上げ)・・・秋葉原ぁ・・・(ミュート)・・・秋葉原ぁ・・・(ミュート)・・・
山の手線(↓語尾下げ&ミュート)・・・京浜東北線(↓語尾下げ)・・・(ミュート)・・・
お乗換えのぉ(↑語尾上げ)・・・お客様わぁ(↑↑更に語尾上げ)・・・」

こんな感じで全体的にやや暗い声でスロー気味に駅間のアナウンスをするのです。
その時は、朝のスタートでモチベーションを落とされた感じがして、調子が悪かった。

で、今回は・・・

悩ましいアナウンス。(笑)

最近はJRも女性の車掌さんが増えているようで、そんな電車に乗車すること自体
別に珍しくはありません。でも、今回の車掌さんは強烈だったなぁ。こんなことを
感じたのは自分だけかもしれないけれど、タイヘンに刺激的だった。

声質が少しハスキーで、テナーサックスの音なんかあったら即「ぞわッ」と来る感じ。
何ていうか、感覚的には声が“濡れている”タイプ。しかもマイクに近づいて喋って
いるみたいで、まるで耳元で囁かれているよう。特に語尾の閉じる音は、声帯の
カスレが手に取るように分る。これはこれで朝からはチト辛いが、まんざらでもない。

おまけに駅が進むごとに語尾の音切れがエスカレートしてきた。声の悩ましさが増して
くるのである。「もうアナウンスは駅の名前だけにしてくれ!」と叫びたくなるほどの
かなり危険な状況。(笑)

残念ながら、自分は乗り換えた錦糸町から五つ目の水道橋で降りるのだが、始発駅
から乗っていた人はどうだったんだろう。きっとヘトヘトになっていたに違いない。(笑)
昨日は朝から会議があったのでダメだったが、何も無かったら自分は三鷹までお付き
合いしちゃったかもね。

喧嘩は困るが、こちらはOK。

また乗車できますように。


アホか!(笑)






56's hobby 【Photo】

写真撮影が好きです。 時々、以下のサイトに写真をアップしています。
-工事中-

56's hobby 【Guitar】

46歳の時からギターを弾き始めました。録音音源をアップしています。

◆Goro's guitar play



《所有ギター》
Hiramitsu-SJ 56's custom
Martin-M38
Morris-S55

56’s Theater

趣味で撮影した写真をBGM付きのスライドショーにしています。
-工事中-

最近のあれこれ

50歳を迎えた節目の記念にオリジナルギターを作りました。ルシアー(ギター製作家)は平光泰典さんです。
平光さんはクラシックギターの製作家として高名な一柳一雄氏に師事。独立され、現在は鉄弦(アコースティックギター)の世界に転じていらっしゃいます。私のような素人の下手っぴーがオーダーするなど失礼なことと思いましたが、快く引き受けてくださいました。

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