遺言代わりに書き留めています。 自分と自分の周りのこと・・・
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常々思うのだが、僧侶が読み上げるお経、それに伴って使用される道具から
生ずる音。これらから表現されるのは完璧に “音楽” のようです。
時々複数の僧侶による読経を耳に(目に)することがある。最近参列した葬儀で
三人同時のおつとめがあって、その時も感心してしまった。僧侶の唱い、木魚や
大小の鉦(かね)などの様々なパーカッション類。特に鉦の打音から湧き出る
サスティーンに、声質の違う三人のハーモニーが乗ったエンディングは、故人に
対する弔いの気持ちを深く明瞭にする効果があるように感じた。それは素晴ら
しい音楽だったのです。
弔いの場所でそんなことを思うのはいけないかもしれないが、あの独特の音響に
よって鎮魂される要素は確かにあるように感じるし、“音”をきちんと聴く(=自分に
取り込む)のは決して不謹慎なことではないだろう。
そして叔父の葬儀があった今日、今回は別の音楽性を感じた。それは・・・
“リズム感”
お通夜には参列できなかった。本日は一日で葬儀・告別式~納骨まで済ませ
てしまうというハードスケジュール。今日は天候が不安定で、斎場からお寺に
移動する頃には頭上に大きな黒い雲がひろがっていた。
叔父が入るお墓のあるこのお寺は当家の菩提寺でもあり、住職のことももよく
存じ上げている。とても立派な方です。ただ・・・、一般的に僧侶には落ち着いた
イメージを想像するが、この住職は少し違う。割とせっかちなタイプ。(笑)
今にも雨が降りそうな状況を住職は心配したのだろう。斎場で唱えていた時
とは明らかにお経の何かが違う。
テンポだ・・・
速い。(笑)
しかし、リズムは乱れないのである。そればかりか、参列者もそのリズムを
感じ取ったようで、各人の焼香手順が斎場の時のそれとは明らかに違う。
テンポ(流れ)だ・・・
速い。(笑)
経のテンポと焼香のテンポがシンクロしているのです。凄い!
亡くなった父親から生前に聞いた話を思い出した。
菩提寺は古いお寺であるので本堂に冷房は無い。ある夏の盛りの法要で、
オヤジは住職の後方に位置して扇子でバサバサと風を送る役をしたことが
あったらしい。
オヤジは・・・
「俺が扇子を振るピッチに合わせて読経が速くなった」 と言うのだ。自分の腕
振りのピッチ通りに速くなるのが面白くて、(オヤジは) 「どんどんとテンポを
速めた」 とも言っていた。冗談が好きなオヤジだったので今まで話半分で
受け止めていたが、今日の住職の様子を見てあながちウソでもないように
思えてきた。(笑)
あの読経と焼香のテンポだと、叔父はかなりのスピードで浄土までの道を走ら
されたことだろう。
今頃ゼイゼイ言ってるかもしれないなぁ。(笑)
COMMENT
あはは。。。
不謹慎な人ってどこにでもいるんだぁ。(笑)
でも、確かに立派な音楽ですよね。
スウィングするのも分ります。
無題
笑えるねえ
おじさんも息切らしながら三途の川を逝きました
そんな情景がイキイキ感じられますね
え?
駄洒落飛ばしていい気になるなって?
ごめん
でも
お経が音楽になるというのは本当です
僕の死んだじいさんの葬式の時
3人の坊さんが読経しました
枯れそうで今にも逝きそうな老僧
油ギッシュな壮年の坊さん
そして門前の小僧のような若すぎる(声変わり前の)小僧
三人の織りなすハーモニーにいたく感動したのをおぼえています
葬式の場で父と二人でそんな話をしながら身体全体でステップを刻んでいました
まったく不謹慎な親子でした
その父も今はもういません