昨夜帰宅後、カミサンから聞いた話でとてもいいキモチになった。で、眠いけれど
こういう時はどうしても書きたくなってしまう。(笑)
夏の限定した時期、カミサンの勤務する公立保育園にアルバイトとして働いていた
Nさんという女性がいる。彼女は宮崎出身の45歳。御主人の仕事の関係で今年に
なってから東京に引っ越してきた。御主人の東京勤務は2年間の予定。転居する迄
宮崎の公立保育園に25年間勤務していたが、転勤に合わせて退職したらしい。
人それぞれの考え方というものがあるので何とも言えないが、自分なら単身赴任を
してもらって保母の職(正職員の公務員)を続けると思う。が、Nさんはキッパリ辞めた。
それというのも・・・
彼女は高校卒業後、本当は東京の音楽大学に進みたかったのだが、将来の就職を
心配する両親の強い反対にあってやむなく断念。地元の保育短大で保母の資格を
取って職に就いた。そんな経緯から、東京という都会での生活をどうしても経験
したくて、例え2年間であってもご主人と一緒に東京に行くことを決めたのだ。
27年前の希望や憧れを実行するNさんの意志に先ず感心した。
アルバイトで働いていた彼女はとても有能で、正規職員として直ぐに活躍して欲しい
ほどだったらしい。間違いなく宮崎でも優秀な保母だったのでしょう。
でも、彼女が本当に凄いのはそんなことではない。
失業保険の関係で保育園でのアルバイトは8月末までの期間限定。以降は11月
からでないと働けないらしい。それなのにNさんは9月に入っても度々、そして10月
からは連日、本人の意思で引き続き保育園の仕事を続けている。勿論、無給です。
完全なボランティア。これには理由がある。
まず・・・
カミサンの保育園ではもう直ぐ運動会が開かれる。この時期、保育園は超多忙であり、
それこそ猫の手も借りたいほど。保育園の勤務経験がある彼女は、通常の保育に
加えて運動会の準備が入り込むこの時期がどれほど大変なものかを理解していて、
既に8月のアルバイトの時点から手伝いをするつもりでいたようだ。しかも運動会
当日だけの手伝いは(プログラムの理解とそれに伴う準備や動きなど事前にすべき
ことがたくさんあるので)何のヘルプにもならないことも知っており「自分も予め準備
する必要がある」として、毎日8:00~16:00迄しっかり働いているのです。
そして・・・
このボランティア行動にも理由がある。宮崎の保育園に勤務していた際、豪雨で
(おそらく去年の夏の14号台風かと思われます)保育園が浸水したことがあった
らしい。職員が途方に暮れていたその時に、多くの人たちがボランティアで詰めて
修復に協力してくれた、というのです。Nさんは「あの時のことは忘れられない。
いつかどんな形でもいいから何かお返しがしたかった」と仰られたそう。
凄いなぁ。
結果としての偉業を残した人は勿論尊敬の対象です。でも、真に尊敬に値する人物
とはNさんみたいな人かもしれない。自分の中に綺麗なキモチを持てる人、意思を
もってさり気なく行動に移せる人、ホントに素敵です。
素晴らしい人って身近にいるんですね。
いい夢見れそうです。
おやすみなさい。
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