先週の金曜日は末の娘の入学式。カミサンが出席しました。帰宅すると当然入学式に関連した
会話が始まった。中でもカミサンがしきりに口に出していたのが吹奏楽部のこと。
当日、新入生の父兄はかなり早くから会場入りしていたらしく、早い人は開始の1時間半も前から
着席していたようだ。式の最中の演奏には吹奏楽部がかり出される訳で、彼らは父兄よりも前に
着席していなければならない。カミサンが推測するには、
「2時間前から待っていたはずだ」
ということになる。彼女が感心していた点は、それほどの長い時間を吹奏楽部のメンバーが各自
楽器を抱えたまま私語を一切発せず、微動だにしなかったことにある。厳格に規律が取れている
ことを強く感じたらしい。そう言われてみれば・・・。合格が決まったあと、制服を購入するために
指定のデパートに行った際、カミサンと娘は店員からこのように言われたのである。
「運動部、もしくは吹奏楽部に入部する女子のスカート丈は短くできません」
この高校は公立なのだが、野球部やサッカー部をはじめ全国レベルの運動部が多く知名度が高い。
下手なことは出来ない背景がある。当然、身だしなみにも厳しさが求められることになり、それは
運動部と連動する吹奏楽部にも適用される訳だ。だがその時、娘は店員に“私は吹奏楽部には
入りません”と即座に答えたらしい。(笑) それでもカミサンの言うことを聞く耳はあったらしく、丈は
短くせず、新入生らしい長さに落ち着いた。
実は、娘はずっとトロンヴォーンをやっていたのだが、中学校のクラブがそこそこ強かったが為に
練習でホトホト疲れるほどの毎日をおくっていた。もうそんな経験はしたくないと考えた娘は、
「高校では運動部のマネージャーをやる」
すでにこう宣言していた。ずっと続ける前提でそれなりの楽器を買い与えたオヤジとしては“おいおい
約束が違うぞ”と言いたかったのであるが、ホントに毎日タイヘンな練習を続けていたのも知っている。
“しょうがないか。でもどんな形でもいいからトロンヴォーンだけは続けて欲しいなぁ”こう諦めていた。
娘は入学式が終わってから同級生と連れ立って、卒業した小学校と中学校の担任の先生に制服姿を
見せにいったらしい。最後は仲の良い友達の家に何人か集まり、それから帰宅したのだが、その時
娘のスカート丈は既にとても短くなっていたようで、それを見たカミサンが、
「ダメだよそんなに短くしちゃ。目を付けられるよ」
そう言うと、娘はこう答えたらしい。
「今日しか出来ないから」
娘のこの発言、実は彼女なりの覚悟が含まれていたようだ。入学式の後、クラス分けされて各教室に
入り担任の先生と顔合わせになるのだが、娘の担任は吹奏楽部の顧問の先生だった。中学での娘の
プロフィールは間違いなく知られている。もう逃げ切れないと思ったのだろうか。(笑)
疑いなく中学校のクラブ以上の厳しい内容が待っているはず。それは娘も理解している。それでも娘は
本気になったのである。
自分から厳しい方に飛び込んだことが嬉しいなぁ。ホメてあげたい。
自分達の活動としての吹奏楽コンクール。それに、運がよければ甲子園や国立競技場で仲間の為に
吹く可能性もある訳だ。羨ましい三年間だよ。やり遂げた時のご褒美は大きいぞ。(笑)
そして今日から、ピカピカのいちねんせいデス。
頑張れ!
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