カミサンが腰を痛めてしまい、職場近くの整体医に通っている。
保育士は肉体労働者なので、腰以外にも首、背中と凝り固まっており、
部位としては全体的にマッサージを受けることになる。
カミサンの担当は若い助手クンで、相方の話によれば
どうやら彼は、歌舞伎役者の市川海老蔵に似ているそうだ。
この海老蔵クン、施術前の腹這いになった患者(カミサン)に
必ず確認することがある。
「下着のホックを外してもよろしいでしょうか?」
ホックを外さなければマッサージは出来ないのだから
極めて当たり前の慣例句的な問いかけに過ぎないのだが、
カミサンはヘンに緊張してしまうそうだ。
・・・んなアホな。(笑)
『毎回、そのセリフが出ると微妙な間ができちゃうわけよ。
相手も緊張してる気がするのよね』
と、本人は言うが、
業務上の手続きをしているに過ぎない海老蔵クンが、
五十歳も半ばにさしかかっているオバサン患者を相手に
緊張などするワケがない。
例えば、これが温水(ぬくみず)さんに似ている人だったら、
カミサンだってそんなことを感じるはずもないので
海老蔵(っぽい人)だから・・・ゆえの、本人の完全な思い込みである。
カミサンをからかってみた。
「下着のホックを外してもよろしいでしょうか?」って訊かれたら
“私のほうがヘンな気を起こしてしまうと困るのでやめてください”って
冗談咬まして答えてみれば?
すると、
「信じられない・・・」とでも言いたそうな呆れ顔のカミサンから
間髪置かずに言葉が発せられた。
『この下衆野郎!』
生まれて初めて言われたが、何だろう?
最下級の単語を吐かれた割には不思議にキモチがいいぞ。(笑)
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COMMENT
無題
今回は意外な返し技で、楽しゅうございました(^^)
無題
相変わらずの、、、というか期待を遙かに上回る返しで、、、実にファニーですね。