精神的に滅入った時の私は、その日の出来事をよくカミサンにベラベラと吐き出す。それは
相方も同じであり、保育園での出来事を私によく話しにきます。聞いてあげることでカミサンの
ストレスが解消されるなら、家内安全の見地から言っても重要なことなので、その場合は
きちんと聞いてあげる。(笑)ところが最近は、それ以上に自分の方から積極的に聞きたい
ぐらいのキモチになっている。
というのも・・・
カミサンが保育している年長クラスに“ユウキ”(仮名)という男の子がいます。最近、保育園
での出来事を聞いていると、必ずといっていいほど登場してくる。この男の子を簡単に紹介
すると、『母親から虐げられている、やけに大人びた五歳児』ってとこでしょうか。(笑)
虐げられていると言っても暴力を受けている訳ではなく、兄弟の中での可愛がられ方の比較
表現です。
子育ての熱意・考え方、接触の深度、愛情のかけ方、しつけの認識等々、この時期の子どもに
対する親の向き方は重要です。それが浅いものだと、必ず子どもの行動にそれが現れる。
「きちんと後片付けができる」とか「順番を守れる」とか「ともだちに優しくなれる」などは良い面の
反映。反対に「だらしない」とか「暴力的になる」とか「言葉遣いが汚い」などは悪い方。ユウキは
後者。でも、保育士としてはそんな園児ほど気になるようで、カミサンはとても可愛くてたまら
ない様子。
ユウキは別の幼稚園からの転入で、入園当初は保育室の中で処かまわず唾をペッペッと吐き
まくっていたらしい。(笑) きっと周りの大人たちにそういう仕草をする人がいるのでしょう。
当然カミサンは怒って「ユウキ、自分で拭きなさい」と指導する。(ホントは親の教えることなん
ですけれどねぇ、こんなのは)
そんなことを続けていたある日、いつものように唾を吐いたのでにらみつけたところ、ユウキは・・・
「わかったよぉ、悪かったよぉ、ごめんなさい。拭くよぉ」
と、自分でティッシュペーパーを取ってきてキレイに拭いたようだ。結構カワイイヤツですね。(笑)
もっと面白い話もたくさんあるが、それは後日に回すとして、結局は親次第なんだろうと思う。
(今の保護者には珍しくないことだが)ユウキの両親はかなり保育園に躾けそのものをお任せで、
また、それが当然のことのように勘違いしている様子。
ユウキの口癖を真似るのが好きなカミサンはこんな場面を披露してくれた。
ユウキ:せんせい、ちゃんと教えてくれなきゃダメだよぉ
保育士:何を?
ユウキ:母の日のことだよぉ
保育士:どうしたの?
ユウキ:ママに「母の日にはママに何かあげるのよ」って言われたんだよぉ
「保育園では何でそういうこと教えてくれないんだ」ってママが怒ってたよぉ
保育士:そう、それはゴメンね。で、ユウキのママは、ママのママ(おばあちゃん)には
何かあげてた?
ユウキ:ウゥン、何もあげてなかったよぉ
お母さんのいない子もいるので保育園では「母の日」を特別な日として取り上げられない。
そんなことは常識のはず。というか、それ以前に自分の都合だけを見てしまう母親の姿が可笑
しくて哀れですね。
頑張れ、ユウキ。(笑)
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